J-CAST ニュース ビジネス & メディアウォッチ
閉じる

中村紀洋コーチはなぜ「2軍行き」となったのか 中日・立浪監督「異例人事」に広がる憶測

   驚きのテコ入れだった。中日は交流戦開幕前日の2022年5月23日、中村紀洋1軍打撃コーチ(48)と波留敏夫2軍打撃コーチ(51)を入れ替えることを発表した。

  • 立浪監督(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
    立浪監督(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
  • 立浪監督(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
  • 現役時代の中村紀洋コーチ(写真:AP/アフロ)

石川昂弥、鵜飼航丞、岡林勇希ら若手台頭も...

「まだシーズンが開幕して2か月しか経っていないですからね。交流戦を前にコーチ人事の入れ替えは過去に他球団でありましたが、その時はどん底の最下位に低迷しているなど明らかな原因があった。でも今回は違う。44試合を終えて借金4の4位でまだまだ巻き返せる位置につけている。打線で言えばチーム総得点143はリーグ5位ですが、石川昂弥、鵜飼航丞、岡林勇希ら若手が台頭している。石川は中村コーチから教わった打法を断念しましたが、関係が悪いわけではなく練習でも指導を受けている光景が見られた。なぜこの時期に...という驚きはありますね」(スポーツ紙デスク)

   報道によると、今回のコーチ入れ替えは立浪和義監督の発案だったという。

   立浪監督は中村コーチと中日でチームメートだったことから親交が深く、野球理論を高く評価している。昨秋に監督に就任すると、すぐに入閣を打診した。

   現役時代通算404本塁打を放ち、豪快なフルスイングのイメージが強いが、浜松開誠館高校の非常勤コーチを務めて自身の理論を惜しみなく伝授するなど、アマチュアの指導者として評価を高めていた。浜松開誠館は春季東海地区で3点をひっくり返し、同校初の決勝進出。昨年まで指導に当たった中村コーチの貢献度も見逃せない。

「2軍で若手をじっくり教える方が...」

   野球評論家のデーブ大久保氏は23日に自身のYouTubeを更新し、今回のコーチ人事に関して立浪監督に電話したことを明かした。指揮官は中村コーチとの不仲や確執について、「トラブルがあったとか、人間関係だとか本当に何もないです」と完全否定。「(二軍への配置転換は)コーチとしての勉強をしてもらいたいのもひとつあるんです」と語ったという。

「打撃指導はすぐに結果が出るものではない。詳しい内情は分かりませんが、中村コーチは2軍で若手をじっくり教える方が能力を発揮できると考えたのではないでしょうか。中日のファームは高い身体能力を持ちながら伸び悩んでいる若手の野手が多い。持ち場は変わりましたが、野球に対する情熱は熱い人なので鍛え上げてほしいですね」(スポーツ紙記者)

   驚きのコーチ人事は吉と出るか。(中町顕吾)