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人気ラッパー「私財1億円」出資で誕生 今熱いボーイズグループ「BE:FIRST」の魅力とは

   2022年の新進ボーイズグループといえばBE:FIRST の名が挙がるだろう。SOTA、SHUNTO、MANATO、RYUHEI、JUNON、RYOKI、LEOの7人からなり、5月18日に2ndシングル『Bye-Good-Bye』をリリースしたばかりのボーイズグループだ。

   昨今、音楽番組やラジオ番組などに積極的に出演し、4月からは日曜日の14時半から放送の冠バラエティ番組『BE:FIRST TV』をスタートさせた。ますます注目が高まり、ファン以外にも知名度を広め始めたBE:FIRSTについて、改めて紹介する。

  • めざましい活躍を遂げているBE:FIRSTの8人
    めざましい活躍を遂げているBE:FIRSTの8人
  • めざましい活躍を遂げているBE:FIRSTの8人

ダンス・ラップ・歌...マルチに活躍するメンバーたち

   BE:FIRST は2021年11月3日のデビュー時から幅広い表現力を見せつけてきた。プレデビュー曲「Shining One」は爽やかでキラキラしたテイスト、デビューシングル表題曲「Gifted.」は壮大さすら感じるメッセージソング、2ndシングル表題曲「Bye-Good-Bye」はポップで明るい前向きなさよならソング、同シングル収録曲「Betrayal Game」はクールなダンスナンバーと、すべてバラバラだ。自分たちの色をハッキリ持っているアーティストは少なくないが、今のところのBE:FIRSTにはそれがない。しかし、かえってどのテイストの楽曲も完璧に自分たちのものとしてパフォーマンスできるだけのスキルが彼らにはある。ライブパフォーマンスは生歌で、音源の被せもなし。ピッチは全くブレない。

   SOTAは世界大会で優勝経験を持つダンスのプロフェッショナルで、プロダンサーとして活躍してきたため、テクニカル面ではピカイチだ。また、オーディションとデビュー後の活動を通して、ラッパーとしても成長。持ち前のリズム感を武器に、楽曲にスパイスを添えている。18歳のSHUNTOはダンスやパフォーマンス中の仕草の完成度も然ることながら、艶っぽい歌声にも注目が集まっている。「Betrayal Game」でもエッジの効いた歌声を披露しているので、ぜひチェックしてみてほしい。MANATOは軽やかさと重厚さを兼ね備えたダンスも、リズムとピッチが正確な歌唱力も安心して見ていられる。「Bye-Good-Bye」や「Brave Generation」などで耳に残るパートを担当しているのも納得だ。

   最年少のRYUHEIは15歳とは思えない、大人っぽいパフォーマンスで見る者を魅了している。特に歌声には定評があり、単に上手いだけでなく楽曲の世界観に寄り添うことができる。最年長のJUNONは高音が美しく、「Bye-Good-Bye」のサビでも彼の美声を楽しめる。しかも、オーディション参加時、歌もダンスも未経験だったというから驚きだ。

   もともと俳優として活動していたRYOKIは、パワフルで熱いパフォーマンスが特徴だ。特にラップはハッキリとした個性を持っており、歌、ダンス、ラップにおける彼のスキルは、今やグループに欠かせない武器だ。大手事務所の育成生の経験があるLEOは、爽やかな歌声と安定したダンススキルの持ち主。かつ、デビュー後も成長を続けているため表現力もさらに高くなってきている。楽曲のイメージを作り上げている、「Bye-Good-Bye」の出だしの担当パートは必聴だ。

ハイレベルかつ結束を高めたオーディション

   なぜこれだけのスキルを発揮できているのか、デビューまでの経緯をたどってみよう。

   BE:FIRSTが誕生するきっかけとなったのは、AAAのメンバーでのあるSKY-HIが自腹で1億円以上を投じて開催したオーディション『THE FIRST』だ。SKY-HIは「才能を殺さないために。」をモットーに、才能を持つアーティストが自分のスタイルのままで開花、活躍できる場としてマネジメントレーベル「BMSG」も設立、BE:FIRSTの7人もここに所属している。

   『THE FIRST』は強いコンセプトを持ったビッグプロジェクトであること、朝の情報番組『スッキリ』(日本テレビ系)内で放送されたこと、落とすためのオーディションではなく成長するためのオーディションという新しさなどが理由となって、大きく話題となった。

   オーディションの審査基準となったのは、歌やダンスの基礎能力「クオリティファースト」、楽曲制作や振り付けを自発的に考える力「クリエイティブファースト」、表現力や個性などの「アーティシズムファースト」という「3つのFIRST」だった。参加者の中には有名アーティストのバックダンサーなども多く、選考の様子が放送された2次審査から非常にレベルが高かった。審査を重ねるごとに徐々に人数が絞られていくのだが、参加者たちもライバル心を剥き出しにするのではなく、お互いに助け合い、刺激し合っていく様が放送された。

   審査課題のレベルの高さは、現在のBE:FIRSTのスキルの高さにもつながっている。例えば3次審査のアーティシズム審査は、ほぼ初対面の参加者達が5人ずつのチームに分けられ、24時間でパフォーマンスを完成させるというもの。各チームそれぞれの課題を抱えて苦戦していたものの、支え合って自分たちのカラーを盛り込んだハイレベルなパフォーマンスを披露した。

   その後行なわれた1か月の合宿審査においても、与えられたトラックに作詞、作曲、振り付けをしたり、自分たちで振り付け、歌割りをしたパフォーマンスでSKY-HIとバトルしたりと、プロのアーティストとほぼ変わらない活動を続けていた。

   このような高いレベルを求め続けられるオーディションを経た彼らだからこそ、先に述べたようなスキルを発揮できている。「新人のボーイズグループ」と侮るなかれ。歌もダンスもクオリティの高さに度肝を抜かれるはずだ。

   ダンスのレベルはかなり高く、ダンス未経験のメンバーもいることを感じさせないほどのまとまりもある。さらに、激しいパフォーマンスが終わった後でも一切息が乱れないなど、基礎体力も充分に持っている。そのクオリティの高いパフォーマンスをフェスやイベントなどでも精力的に見せてきた結果、幅広い層からの支持を集めるまでになったのだろう。

   BE:FIRSTは、「日本、アジア、そして世界へ」という言葉を掲げている。それを実現する日は、そう遠くはないのではないだろうか。そう感じさせてくれる7人のこれからにぜひ注目していただきたい。

(高橋梓)