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「そこがレベルの差」セルジオ越後氏、ブラジル戦敗戦後に課題指摘 快勝パラグアイ戦との違いとは

   サッカー解説者のセルジオ越後氏(76)が2022年6月6日、ユーチューブの生配信で、同日に国立競技場で行われた国際親善試合の日本対ブラジル戦を解説した。ゲストにサッカー解説者の松木安太郎氏(64)を招いた。

  • PKを決めて歓喜のネイマール(写真:ロイター/アフロ)
    PKを決めて歓喜のネイマール(写真:ロイター/アフロ)
  • PKを決めて歓喜のネイマール(写真:ロイター/アフロ)

「クオリティーが違ったらこんなになるんだな」

   試合は序盤からブラジルが攻勢に出るも、GK権田修一(33)の好セーブなどで無失点に抑え前半を0-0で折り返した。後半22分にFW前田大然(24)、同27分にMF堂安律(23)、MF三笘薫(25)を投入した。

   だが、同32分にブラジルFWリシャルリソン(25)がペナルティーエリア内でMF遠藤航(29)と交錯しPKを献上。これをFWネイマール(30)が右足で冷静に決めブラジルが先制した。日本はブラジル守備陣の前に決定的なシーンを作ることが出来ず0-1で敗れた。

   FIFAランク1位の王者相手に0-1の黒星。試合後、越後氏は「これは差がありすぎる。数字にも出ている。点差に表れない差があった」と率直な感想を吐露し、「パラグアイ戦の後のブラジル戦は、(日本が)同じチームとは思えないくらい。クオリティーが違ったらこんなになるんだなと。パラグアイ戦までいかなくても少しそれに近いサッカーが、チャンレンジが出来ればと思った」と振り返った。

   これに対して松木氏は「(ワールドカップの)準備期間の中でやる試合の姿勢としては、どこのチームだろうが1点取られたら1点返すという姿勢が。(日本代表は)持っていたのだろうけど形としてそういう姿勢が出てこなかった」と指摘した。

「たぶん明日の新聞で用意しているのが惜敗という言葉」

   2日に札幌ドームで行われたパラグアイとの親善試合では、前半にFW浅野拓磨(27)、MF鎌田大地(25)のゴールで2点を獲得し、後半15分には三笘が3点目を決めた。さらに後半40分には途中出場のMF田中碧(23)がダメ押しとなる4点目を挙げ4-1で快勝した。

   越後氏はパラグアイ戦を振り返りつつブラジル戦の内容と比較し、堂安、鎌田、三笘のプレーに言及した。

「この間(パラグアイ戦)は交代したらどんどん当たってみんな点を取った。今日は交代しても交代してもみんな目立たない。堂安にしても鎌田にしても三笘にしてもこのレベルになったらダメという。そこが課題ではない。そこがレベルの差」

   さらにワールドカップ(W杯)グループリーグ組分けの偏りを避けるためのレギュレーションであるポット分けに言及。「(日本は)7回連続でW杯に出ているが、ずっとポット3。これがポット1(ブラジル)とポット3の違い。ベスト8の壁を破るのは簡単じゃない」と、11月の本番に向けて厳しい意見が飛び出した。

   また、越後氏は0-1の試合結果を受け、「たぶん明日の新聞で用意しているのが惜敗という言葉。何回聞いたかな」とぼやき、「勝って赤飯に代えてほしいよね」とのジョークも。

ブラジル戦の日本代表MVPは...

   そして「今日の日本のベストプレイヤーを挙げにくいね。誰なんだろう。権田?」と松木氏に問いかけ、「守りはみんなで一生懸命に潰したけど何か光った選手というのは。パラグアイ戦ではあんなにいたのに。今日は一人もいない」と嘆いた。

   日本はブラジル戦でパラグアイ戦から先発8人を入れ替えて臨み、対するブラジルは2日の韓国戦からのメンバー変更は4人だった。

   松木氏は先発メンバーに関して「W杯に向けてそんなにたくさん試合がない中で、ある程度コンプリートに近い形に。もういいと思うんですよね。監督の思いからして『入ってないよ』という選手は分かってもいいから。少しわかり始めて来たけど」との見解を示した。

   一方の越後氏は「あの時間に柴崎出したのは意味が分からないですね。本人もどうして俺っていう風になったんじゃないですかね」との疑問を投げかけ、「サバイバル、サバイバルって言ってるけど、ないね。もう決まってるね、メンバーが。ケガ人でない限りは」と私見を述べた。