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最下位だった阪神、いまや「投壊」の巨人猛追 「逆転するのは十分に可能」の指摘も

   開幕9連敗とスタートダッシュに失敗し、一時は借金16までふくらんだ阪神が立て直して上昇気流に乗っている。交流戦12勝6敗と12球団中2位の好成績で借金を5にまで減らし、最下位から4位に浮上。首位・ヤクルトは12.5ゲーム差とまだ背中が見えないが、2位・巨人と4.5ゲーム差にまで接近している。

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一気に巻き返して巨人を抜き去るか

「まだ80試合近く残っていますし、巨人を逆転するのは十分に可能です。戦力を考えたら春先にあれだけ負けていたのが不思議なぐらい。先発ローテーションはそろっているし、救援陣も成長著しい若手たちが期待以上の活躍を見せている。打線も活発になってきたし、交流戦の戦い方を持続できれば、借金返済は時間の問題でしょう」(スポーツ紙記者)

   リーグトップのチーム防御率2.65と投手陣は抜群の安定感を誇る。エースの青柳晃洋は8勝1敗、防御率は1.17をマーク。西勇輝、ウィルカーソン、ガンケル、伊藤将司、西純矢と長いイニングを投げられる投手が6枚きっちりそろっている。救援陣も湯浅克己が24試合登板で17ホールド、防御率0.78と勝利の方程式に不可欠な存在に。蓄積疲労を懸念して6月6日に登録抹消されたが、心身をリフレッシュしてリーグ戦再開に戻ってくる。

   13セーブをマークしている守護神・岩崎優が疲労を考慮して13日に登録抹消されたため、17日のDeNA戦はアルカンタラが守護神を務めた。浜地真澄の復帰も心強い。救援で17試合登板して防御率1.76と好投を続けていたが、右下肢の張りで5月16日に登録抹消。患部に不安がなくなり、今月16日に湯浅と共に合流した。

   一方、巨人の救援陣は不安だらけだ。交流戦の救援陣防御率はリーグワーストの4.89。守護神・大勢につなぐ中継ぎ陣が機能していない。試合終盤で投げる鍬原拓也、今村信貴は痛打を浴びる場面が目立つ。

   ビエイラが「8回の男」に抜擢されることがメディアで報じられたが、今季は5試合登板で防御率11.25。直近の登板では12日の楽天戦(楽天生命パーク)で約2カ月ぶりに登板し、2回をパーフェクトに抑えている。スポーツ紙デスクは「序盤に大量失点でワンサイドのゲームでしたからね。1点リードの終盤で登板する時と重圧が全く違う。ビエイラは直球が160キロを計測しますが制球面に不安がある。投げてみないと分からないタイプですね」と冷ややかだ。

   阪神は巨人との対戦カードを苦手にしていたが、昨季13勝9敗3分と14年ぶりに勝ち越し。今季も春先に低迷にしていたにも関わらず、7勝5敗と巨人戦に強い。一気に巻き返して巨人を抜き去るか。(中町顕吾)