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原巨人6戦51失点の深刻投壊 「再建は時間かかる」の指摘...菅野智之は「エースとして厳しい」

   巨人が2022年7月18日のヤクルト戦(神宮)で両軍計7本塁打が飛び出す乱打戦を10-8で制し、連敗を5で止めた。

   だが、その試合内容は手放しで喜べない。エース・菅野智之が初回にオスナに右翼席へ満塁弾を許して4点を先制されると、その後もサンタナに2発、元山飛優に今季初安打初本塁打を浴びるなど自己ワーストタイの4被弾。6回0/3を投げて7失点の乱調にマウンド上で表情をゆがませた。123球を投げたが、持ち前の修正能力の高さを最後まで発揮できなかった。

  • 原辰徳監督
    原辰徳監督
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「こんな使い方をしたら選手は育ちません」

「菅野は直球に球威がなく、変化球もキレがないので追い込んでも打ち取れる球がない。この試合に限った話ではなく今年は投球内容が不安定です。絶対的エースとして状態が悪い時も『顔』で相手打線を抑えてきましたが、ごまかしがきかなくなってきている。正直、エースとしては厳しいと思います」(スポーツ紙記者)

   7月に入ってチームは5勝10敗1分と大きく負け越し。直近6試合で計51失点と「投壊状態」だ。7月15日の広島戦(東京ドーム)からプロ野球ワースト記録となる4試合連続満塁アーチを被弾。チーム防御率4.03はリーグワーストで先発、救援陣ともに苦しい。菅野にエースの面影はなく、試合を作れる先発投手として計算できるのは戸郷翔征とメルセデスのみ。救援陣も鍬原拓也が防御率5.15、今村信貴が4.71と「勝利の方程式」を担うセットアッパーとしては心許ない。ビエイラ、デラロサは不調でファーム調整、中川皓太も腰痛で1軍復帰のメドが立っていない。

「投手陣の再建は時間がかかるでしょう。ヤクルトの強力救援陣も一朝一夕で作り上げたものではありません。ただ、選手が成長するかは起用法も重要です。鍬原は春先に惚れ惚れとするような直球を投げていましたが、どんな場面でも起用されるようになると登板過多になり、明らかに球に威力がなくなっていた。こんな使い方をしたら選手は育ちません」(スポーツ紙デスク)

   借金は3の4位とCS進出も危うい状況になっている。「勝利と育成」をどう両立するか。原辰徳監督の手腕が問われる。(中町顕吾)