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矢野阪神に球団OB「そろそろポジション固定を」 エラー続出で堪らず苦言

   プロ野球楽天の元監督で阪神OBの田尾安志氏(68)が2022年7月20日にユーチューブを更新。同日にマツダスタジアムで行われた阪神対広島戦を解説し、独自の視点から阪神の敗因を分析した。

  • 阪神・矢野監督(写真:アフロスポーツ)
    阪神・矢野監督(写真:アフロスポーツ)
  • 阪神・矢野監督(写真:アフロスポーツ)

「一瞬の遅れが内野安打になった」

   阪神は初回無死走者なしから3番・近本光司選手(27)が四球で出塁するとここから3連打で2点を先制。その裏に1点を返されるも2回に1点を追加しリードを2点に広げた。ところが7回に守備の乱れもあり4点を失い逆転を許して3-5で敗れた。

   田尾氏がこの日のポイントとして挙げたのが7回の守備だ。1死1塁の場面で長野久義選手(37)が放った打球は3塁線を襲った。3塁手・糸原健斗(29)はこれをキャッチしたものの1塁に送球する間、2塁に向かう走者に一瞬気を取られアウトを取れず。記録は内野安打で失策は付かなかったが、1死1、2塁とピンチを広げてしまった。

   田尾氏は「サードゴロが内野安打になるんですが、この時の糸原。取った後に一瞬セカンドに行くファーストランナーを見てから1塁に投げようとした。一瞬の遅れが内野安打になった。このあたりはアウトにしておかないといけません」と苦言を呈し、選手の起用法にも言及した。

「1塁から2塁に行くランナーを気にせず打者走者をひとつアウトにする。こういうことが瞬時に判断出来る人でないとダメじゃないのかな。色んな所を守っているというところの悪い部分が出たという気がする。固定したポジションをやればそういうちょっとした判断のミスがなくなってくる。本当にもうそろそろ固定していただきたい。佐藤輝明はサードでいいのではないかなとずっと思っておりますが、そうなかなかならないのがタイガース」

   さらにその後連続した外野手の失策にも苦言を呈した。

   1死1、2塁から小園海斗選手(22)がライト前に放ったゴロを佐藤輝明選手(23)が弾いて2塁走者がホームに生還。そして続く磯村嘉孝選手(29)のセンターフライを近本が落球。1死満塁のピンチを迎え、野間峻祥選手(29)、菊池涼介選手(32)の連続タイムリーなどで逆転を許した。

「あの場面で交代は良かったのか」

   田尾氏は「小園がライトへ繋ぎました。セカンドランナーはサードで完全に止まっていましたが、ライトの佐藤がゴロを取り損ねて結局セカンドランナーがサードで止まる予定がホーム生還し1点入りました」と解説し、「その後、磯村のセンターフライ。これを珍しく近本が落球しました。完全なエラー」と指摘した。

   そして投手交代のタイミングにも言及した。2点リードの7回、先発・西勇輝投手(31)が先頭・坂倉将吾選手(24)にヒットを許したところで降板。2番手・渡邉雄大投手(30)は続く松山竜平選手(36)をショートフライに打ち取り3番手・浜地真澄投手(24)にマウンドを託したが結果、この回に4点を失い逆転された。

   田尾氏は「7回のピッチャー交代。あの場面で交代は良かったのか」との疑問を投げかけ、「これが西でなく若いピッチャーが投げているのならばあの交代でも間違いではないと思う。タイガースで言えば青柳、西。このあたりになるともうちょっと続投させていくべきだと思いました」との見解を示した。

   交代のタイミングに関しては「もうひとりランナーが出た時が交代期だと思ってます」とし、「早く代えるということは結局リリーフのピッチャーを多めに使う怖さがある。出来れば1試合を出来るだけ頭数の少ない投手陣でゲームを終わらせたい。そういうことを考えると代えるタイミングというものがある」との持論を展開した。

   チームの借金生活は続き、3位広島を1ゲーム差で追い、5位巨人には1ゲーム差に迫られている。22日からは本拠地・甲子園球場で2位DeNAを迎えての3連戦を控える。