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阪神・佐藤輝明は「本物の4番になってない」 三球三振に球団OB苦言「ピッチャーに牛耳られている」

   プロ野球楽天の元監督で阪神OBの田尾安志氏(68)が2022年7月31日にユーチューブチャンネルを更新し、同日に甲子園球場で行われた阪神対ヤクルト戦を解説。阪神・佐藤輝明(23)に言及した。

  • 佐藤輝明選手(写真:BFP/アフロ)
    佐藤輝明選手(写真:BFP/アフロ)
  • 佐藤輝明選手(写真:BFP/アフロ)

「村上の4番バッターのすごさを目の当たりにして...」

   試合は阪神が4回に大山悠輔(27)のタイムリーなどで2点を先制。先発ガンケル(30)が6回を無失点で抑えるも7回からマウンドに上がった2番手・渡邉雄大(30)が4番・村上宗隆(22)にソロ本塁打を浴び、9回には5番手・岩崎優(31)がまたも村上にソロ弾を浴び同点とされた。

   土壇場で追いつかれた阪神は延長11回、1死走者なしの場面で青木宣親(40)に振り逃げを許した。続く奥村展征(27)をセンターフライに打ち取り2死1塁。ここでこの日2本塁打の村上を迎えるがバッテリーは勝負に出て結果、2ランを浴びて逆転を許した。

   主砲・村上が全得点を稼ぎヤクルトが4-2で勝利。田尾氏は「村上の4番バッターのすごさを目の当たりにして感じたのは佐藤輝明。4番をずっと打っていますがまだ本物の4番バッターにはなっていない」と切り出し5回の攻撃場面を振り返った。

   2点リードの5回、2死満塁と絶好の追加点のチャンスを迎えた。打席に入った佐藤は初球をファウルし2球目のスライダーを見逃してノーボール2ストライクと追い込まれた。そして3球目の外低めの球を空振り。3球三振で好機を潰した。

満塁好機に3球三振「あまりにもあっさりしてますね」

   田尾氏は「この三振の内容が悪過ぎる」と切り出し、「まず初球インサイドのボール気味の球を振ってファウル。そして見逃しのストライク。最後も低めの完全なボール球を振って三振。あまりにもあっさりしてますね」と振り返り、自身が持つ「4番打者論」について言及した。

   「4番バッターというのは3割打つバッターでも10回に7回はアウトになる。せめてアウトのなり方。してやられたというのではなくきっちりと自分のスイングをした中でアウトになる。そういう打席を何とか増やしてもらいたい。佐藤君の場合はピッチャーに牛耳られている。そういうような打席があまりにも多い」

   さらに「特にランナーがいる時。得点圏にいる時。そういう時の佐藤君の打席はあまりにも内容が悪過ぎる」と続け、「ランナーがいる時はピッチャーも苦しい時なんです。それを自分からピッチャーを楽にする打席にはしてもらいたくない。ピッチャーの気持ちを考えればもう少しストライクゾーンを振る。やや甘めの球を待つ。そういうことは出来ると思う。ファーストストライクから追い込まれたようなスイングをするような4番バッターでは困る」と苦言を呈した。

   3本塁打でチームを勝利に導いた村上に対してこの日の佐藤は5打数1安打2三振。両チームの4番に明暗が分かれた。チームはヤクルト3連戦を2勝1敗で勝ち越したもののゲーム差は再び2ケタの10ゲームに開いた。8月2日からは敵地・東京ドームで5位・巨人との3連戦を予定している。