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井上尚弥戦の強烈KO負け考えると...40歳ドネアの王座挑戦は「本当に驚き」 地元メディア分析

   プロボクシングの元世界5階級制覇ノニト・ドネア(フィリピン、40)が、WBC世界バンタム級王座決定戦に出場する可能性が高まっている。地元メディア「マニラタイムズ」は2023年1月27日、「ドネアとモロニーが対戦する」とのタイトルで記事を公開した。

   ドネアは現在WBC世界バンタム級2位にランクされている。複数の海外メディアによると、WBCはドネアに対して同級1位ジェイソン・モロニー(オーストラリア、32)と同級王座決定戦に出場するよう正式に指示を出し、交渉期限を2月17日までに設定したという。

  • ドネア選手(写真:山口フィニート裕朗/アフロ)
    ドネア選手(写真:山口フィニート裕朗/アフロ)
  • ドネア選手(写真:山口フィニート裕朗/アフロ)

「バンタム級残留は本当に賢い選択」

   同王座は元世界バンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋、29)の王座返上に伴い空位となっている。

   「マニラタイムズ」は、以前ドネアはフアン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ、32)と対戦する可能性があったため、階級をスーパーフライ級に落とす計画を明らかにしたと説明。ところが井上がスーパーバンタム級に上げることが明らかになりバンタム級に留まることを選択したとし、「これは本当に賢い選択だ」と強調した。

   記事では過去にドネアが井上と2度対戦したことに触れ、昨年6月の再戦では、井上はチャンスを逃さずわずか2ラウンドでドネアを吹き飛ばしたと説明した。

   試合は1ラウンドに井上の強烈な右ストレートでダウンを喫した。ダメージが回復しないまま2ラウンドに入り、ロープ際で井上の連打を浴び左フックで2度目のダウン。試合続行不可能と判断したレフリーが試合をストップした。

   同メディアは、ドネアが井上との試合の2ラウンド目に受けた攻撃を考えると、彼が再びバンタム級王座を狙っているのは本当に驚きだと強調した。今年41歳となるドネアは、プロで49戦して42勝(28KO)7敗の戦績を残している。

   一方のモロニーは20年10月に当時WBA・IBFバンタム級王者だった井上に挑戦し7回KO負けを喫した。これが2度目の世界王座挑戦だった。戦績は25勝(19KO)2敗。

   記事ではドネア、モロニーの実力を分析し、ドネアの年齢と井上に大敗したことを考えるとわずかにモロニーに分があると指摘するも、モロニーがドネアの強烈な左フックを浴びた時、「彼のアゴがどのように持ちこたえるかを見るのは興味深い」と解説した。