J-CAST ニュース ビジネス & メディアウォッチ
閉じる

井上尚弥は「過大評価されている」「普通の選手」 元王者ネリが挑発繰り返す背景

   プロボクシングの元世界2階級制覇ルイス・ネリ(メキシコ、28)が、元世界バンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋、29)を挑発した。米スポーツ専門局「ESPN」(スペイン語WEB版)が2023年2月1日に報じた。

  • 井上尚弥選手(写真:山口フィニート裕朗/アフロ)
    井上尚弥選手(写真:山口フィニート裕朗/アフロ)
  • 井上尚弥選手(写真:山口フィニート裕朗/アフロ)

「時が経てばいずれ俺と対戦しなければ」

   WBC世界バンタム級、スーパーバンタム級を制したネリは王座陥落後もスーパーバンタム級にとどまり王座返り咲きを目指している。現在WBCスーパーバンタム級1位にランクされ、2月18日に同級2位アザト・ホバニシャン(アルメニア、34)とWBC世界スーパーバンタム級の挑戦者決定戦を行う。

   バンタム級時代から井上との対戦を熱望し、これまで再三にわたり挑発してきた。バンタム級では対戦が実現しなかったが、井上がスーパーバンタム級に階級を上げたことで再び同じ階級となり、自身の存在を猛アピールしている。

   ESPNによると、ネリは「ESPN KnockOut」のインタビューに応じ井上に言及した。

   ネリは「井上はパウンド・フォー・パウンド(階級を超えた最強ランキング)でベストではない」と主張し、「過大評価されているボクサーで、時が経てばいずれ俺と対戦しなければならないだろう」と言い放った。

「ドネアが全盛期だったらならば、井上を粉々にしただろう」

   さらに「井上は怪物ではなく、普通の選手だ。ただ良い選手というだけだ」と強調し、「井上が対戦した選手は、ほとんどキャリアを終えた選手ばかりだ。(井上と対戦時)ノニト・ドネアは全盛期ではなかったが偉大な選手だ。もしドネアが全盛期だったらならば、井上を粉々にしただろう」と続けた。

   今年1月にバンタム級4団体の王座を返上した井上は、現在WBOスーパーバンタム級1位にランクされ、WBC・WBO世界スーパーバンタム級王者スティーブン・フルトン(米国、28)との対戦の可能性が高まっている。対戦が実現し井上が王座を獲得した場合、ネリも対戦候補のひとりとなる。

   井上への挑発を繰り返すネリは、日本のボクシングファンには「問題児」と知られる。

   17年8月にWBC世界バンタム級王者・山中慎介(帝拳)に挑戦しTKO勝利で王座を獲得するも試合後にドーピング疑惑が浮上。18年3月の再戦では前日計量で体重を超過して世界王座をはく奪された。試合はネリが2回TKO勝利を収めた。山中がこの試合を最後に引退したこともありネリに批判が向けられた。