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「出てこい!オラァ」捜査員ガサ入れも...間違えて隣の家へ ネット騒然の拡散映像、実は「ネタ動画」だった

   警察官が暴力団事務所と勘違いして一般人宅にガサ入れしてしまった――そんな内容の動画がネット上で拡散され、話題を呼んでいる。

   実際のニュース映像だと信じ込み、警察に苦言を呈するユーザーも相次いでいるが、実際は、YouTuberグループが公開した「ジョーク動画」の一部を切り取ったものだった。

  • 話題になった動画のワンシーン。拡散された映像では左右のワイプが切られていた(YouTuberアイルトンモカの動画より)
    話題になった動画のワンシーン。拡散された映像では左右のワイプが切られていた(YouTuberアイルトンモカの動画より)
  • 話題になった動画のワンシーン。拡散された映像では左右のワイプが切られていた(YouTuberアイルトンモカの動画より)

ワイプは編集で切られていた

   動画は、1分弱程度のニュース番組の切り抜きを思わせる内容。初めに映し出されるのは、住宅街を歩く捜査員風の男性たちの姿。「警視庁の捜査員」とテロップで明記された上で、「向かうのは東京都に拠点を置く指定暴力団の組事務所です」とナレーションが入る。

   事務所とされる玄関の前に到着すると、扉を乱暴に叩き「オラ!開けろー!」「出てこい!オラァ!」などと、一斉に怒号を上げる捜査員たち。続けて、容疑者の顔写真を提示し「今回の捜索は亜威喪科組の幹部・悪岡健二容疑者の逮捕に向け行われたものです」と注釈するも、扉を開けて出てきたのは全くの別人。

   捜査員の一人が「令状出てんじゃ!」と詰め寄るも、住人は困惑した表情で「多分、隣じゃないかな」と間違いを指摘し、捜査員は気まずそうに黙る...という展開になっていた。

   この動画は2023年1月28日ごろからツイッターやまとめサイトなどで拡散された。ツイッターには、「間違ったなら謝れよ」「可哀想すぎる」「捜査員...あとで菓子折りもって詫びに行かなきゃな」「ちゃんと謝罪したのだろうか?」と捜査員らに苦言を呈するような投稿が数多く寄せられていた。

   しかし、この動画はフィクションで、6人組YouTuber「アイルトンモカ」が1月1日に公開した動画の一部を切り抜いたもの。

   単に切り抜いただけでなく、本編では表示されていた「アイルトンモカ」のメンバーが映し出されたワイプが映らないよう編集されていたために、フェイクだと気付かない人が出たようだ。もちろんネタだと気づいた人も少なくなく、ツイッターには「こんなんネタだってすぐ分かると思いきや 信じちゃう人も居るので怖い」との指摘も出ていた。