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「行け行け」火炎放射して笑い声 カラオケまねきねこでも迷惑動画...運営「非常に困る」刑事民事で厳正対処へ

   「回転寿司テロ」騒動をきっかけに、ツイッター上などで、新たな迷惑行為動画の存在が次々と明らかになっている。

   そんな中で、大手カラオケチェーン「カラオケまねきねこ」の店舗でも、利用者による同様の行為を撮った動画が2件拡散された。運営会社コシダカは2023年2月3日、2件とも店を特定し、警察に相談していると公式サイトで発表した。

  • スプレーに火を点ける男性(投稿された動画から)
    スプレーに火を点ける男性(投稿された動画から)
  • スプレーに火を点ける男性(投稿された動画から)
  • ソフトクリームの「直飲み」も(投稿された動画から)

ライターに火を点け、次々に人をターゲットに

   「あーあ」。店内の壁にもたれかかった若い男性が、こう漏らして、顔をしかめている。

   それもそのはず、手前の男性が、「よし行け!」と誰かに言われて、タバコの箱と一緒に持ったライターに火を点けたからだ。別の手には、スプレー缶を持っていた。

   この13秒の動画は、2023年2月2日にツイッターで取り上げられた。

   「行け行け、やったれやったれ」とまた声がかかると、ライターの男性は、スプレーを噴射し、火炎放射のような状態になって壁の男性の顔付近まで届いた。

   男性は、「あー」と叫んで、右の方に逃げると、「ハハハハ」と笑い声が起きる。

   すると、ライターの男性は、個室の隅にしゃがんだ別の男性にも「火炎放射」する。この男性も逃げると、スプレーの男性は、動画の撮影者にも火を向け、「オレかい?」と慌てるところで終わっていた。

   投稿では、群馬県高崎市内の店舗と指摘され、スプレーは店の備品だとも説明された。

   2月2日は、別のアカウントで、カラオケまねきねこの店内であったという迷惑行為の動画がもう1つ投稿された。

   それを見ると、ドリンクバーにあるソフトクリームメーカーの下で、若い男性が顔を上に向け、レバーを引いて出てきたソフトクリームを直に口に入れた。周囲から、「別にいいって」と男性の声がすると、「ハハハハ」と女性の笑い声がした。「直飲み」した男性は、口に入れ終わって下を向くと、「ブッ」と口から少し中身を床に吐き出していた。

スプレー缶はマイク除菌用の備品...「そんな使い方は想定していなかった」

   ソフトクリームの「直飲み」行為があった店舗は、ツイートでは示されていなかった。その一方で、女性の顔が写ったLINEのアカウントと「2022年11月19日」という日付の写真も一緒に投稿されていた。

   カラオケまねきねこを展開するコシダカホールディングスは2月3日、総務部の担当者がJ-CASTニュースの取材に応じた。

   「火炎放射」行為があった店は、高崎市内の店舗と絞って、群馬県警の高崎署に相談していると明らかにした。

「スプレー缶は、マイクの除菌用として店の備品にしています。火気厳禁のスプレー缶なので、ガスに引火したのではないかとみられます。火災になったら大変ですので、非常に困った内容だと思っています。新型コロナウイルスの感染が続く中で安心・安全をうたっており、スプレー缶を撤去できませんが、そんな使い方は想定していませんでした」

   カラオケ店内で火を使った危険な行為について、高崎署は3日、「そのような事案があって、店側から相談を受けていることは承知しています。事実を把握し切っておらず、詳細については確認中ですので、これ以上コメントできることはありません」と取材に答えた。

「刑事および民事の両面で厳正に対処いたします」

   コシダカは同日、公式サイトに「SNSで拡散されている迷惑行為に関するお知らせ」を出し、火を使った行為があったのは、高崎駅西口2号店だとし、「一歩間違えば大事故に繋がる危険行為であると判断し、弊社としては刑事および民事の両面で厳正に対処いたします」と述べた。

   また、ソフトクリームメーカーでの迷惑行為については、埼玉県久喜市内の久喜店だとし、この件でも警察に相談していることを明らかにした。

   そのうえで、「当該店舗でのソフトクリームの使用は一旦中止し、点検および洗浄を実施いたします。また、全店を対象に、当該機器の洗浄を行い、衛生管理を徹底するよう通達いたしました」と報告した。そして、「安心・安全の観点ならびに、弊社のみならず同様の設備を有する店舗への不信感に繋がる重大な被害であると捉えております。詳細が分かり次第、厳正に対処いたします」としている。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)