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練習試合で次々炎上...WBC公式球に苦戦する侍投手陣 「ダルビッシュの教え」で修正できるか

   存在の大きさは計り知れない。メジャー組で唯一侍ジャパンの強化合宿に初日から参加するダルビッシュ有(パドレス)の一挙手一投足が、注目されている。

  • ダルビッシュ有(写真:AP/アフロ)
    ダルビッシュ有(写真:AP/アフロ)
  • ダルビッシュ有(写真:AP/アフロ)

「注目はダルビッシュ一色でしょう」

   スポーツ紙記者は「2023年2月17日から侍ジャパンの強化合宿が始まりますが、メディアの注目はダルビッシュ一色でしょう。若い投手たちはトレーニング法、投球に興味津々です。侍ジャパンに選ばれた投手たちはWBC公式球の対応に苦戦している。NPBの球より大きくすべりやすいのが特徴で、球の縫い目やヤマの高さもボールによって個体差があるため、変化球の制球に悩んでいる投手たちが多い。ダルビッシュはメジャーで投げているので対応力が高く、変化球の球種も多いので各投手の修正点をアドバイスできる。マウンド上で見せるパフォーマンスだけでなく、チームに与える影響力は大きい。若手の良きお手本です」と絶賛する。

   WBC公式球への適応も影響しているのか、侍ジャパンに選出された投手が練習試合で結果を出せない例が続いている。14日には、オリックスの宮城大弥、楽天の松井裕樹がそろって炎上、15日にはヤクルトの高橋奎二も打ち込まれた。ダルビッシュのアドバイスで修正できるだろうか。

6年142億の異例契約

   ダルビッシュは強化合宿開始前日となった16日には宮崎で初練習。侍ジャパンに選ばれた巨人の4選手と共に汗を流した。報道によると、大城卓三を相手に力強い球を投げ込み、WBC公式球に試行錯誤を続ける戸郷翔征に変化球の握り、投げ方を入念に指導していたという。

   36歳とベテランの域に入ったが、新たにパドレスと6年総額142億円の大型契約を結んだ。故障のリスクはあるが、球団が大きな信頼を寄せているのは、高水準のパフォーマンスを発揮しているからに他ならない。

   昨年はメジャーで自己最多タイの16勝をマーク。安定感抜群の投球で先発ローテーションを1年間守り抜き、194回2/3の投球回数はメジャー11年間で自己最多だった。09年の第2回WBCで連覇に貢献して以来14年ぶりに、侍ジャパンのユニフォームに袖を通す。覇権奪回に欠かせないキーマンだ。(中町顕吾)