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「侍の4番」村上宗隆は本当に大丈夫なのか 中国相手に3の0...「本来の状態に程遠い」識者懸念

   2023年3月9日に行われたWBC1次ラウンド初戦・中国戦。独特の緊張感で選手の動きに硬さがあったことは否めない。

   中国投手陣が17四死球と制球に苦しみ、打線は毎回のように好機を作ったが決定打が出ずに6回まで3得点のみと重苦しい雰囲気が流れた。終盤に突き放して8-1で白星発進となったが、快勝と言える内容ではなかった。

  • 村上宗隆(写真:CTK Photo/アフロ)
    村上宗隆(写真:CTK Photo/アフロ)
  • 村上宗隆(写真:CTK Photo/アフロ)

「試行錯誤を繰り返しているように感じる」

   その中で心配なのが、「4番・三塁」でスタメン出場した村上宗隆だ。初回無死満塁で先制の押し出し四球を選んだが、3回、8回の打席で空振り三振に倒れるなど3打数無安打。村上だけでなく、5番の吉田正尚、6番の岡本和真も無安打に終わっており、初対戦の投手を攻略する難しさを改めて感じさせられたが、スポーツ紙記者は「村上は本来の状態に程遠い」と心配顔を浮かべる。

「打席での表情を見ても、試行錯誤を繰り返しているように感じる。良い時はどこのコースにもいらっしゃいという構えでスイングしているが、今は甘い球を見逃して難しい球を空振りするなど、コースを見極められていない。3番に入っている大谷翔平の打撃を見て、後を打つ自分も続かなければという力みもあると思います。体が開くのが早く、引っ張りの意識が強い。村上の強みはセンターから逆方向に長打を飛ばせることです」

   昨年は22歳で史上最年少の三冠王に輝き、日本記録の56本塁打をマーク。侍ジャパンでも「不動の4番」と期待されたが、2月の春季キャンプから状態は決して良くなかった。侍ジャパン合流後も壮行試合、強化試合で調子が上向かないこともあり、WBC本戦前の最後の実戦だった7日の強化試合・オリックス戦では「6番・三塁」でスタメン出場。初回に左中間3ランを放ち、WBC初戦で再び4番に戻ったが、初戦では結果を出せなかった。

   栗山監督の村上に対する信頼は厚いが、WBCは短期決戦のため復調を待つ余裕はない。チームが勝つ最善策を考えた時に、村上をどの打順に置くべきか。栗山監督の起用法が注目される。(中町顕吾)