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ジブリパーク「ベビーカー&傘持ち込み禁止」が話題 一体なぜ?運営会社が回答「事故を防ぐため」

   スタジオジブリの世界を表現した公園「ジブリパーク」(愛知県長久手市)について、「ベビーカー、傘の持ち込みはできません」と公式サイトで案内していることがツイッター上で話題になっている。

   ただ、それらの置き場はあり、公園内では抱っこひもなどを使うよう呼びかけている。なぜ持ち込み禁止なのか、中日新聞社などが設立した運営会社ジブリパークの広報担当者に取材した。

  • ジブリの大倉庫の「中央階段」(C)Studio Ghibli
    ジブリの大倉庫の「中央階段」(C)Studio Ghibli
  • ジブリの大倉庫の「中央階段」(C)Studio Ghibli
  • どんどこ森の「サツキとメイの家」(C)Studio Ghibli

「エリア内施設に入場する際に置き場においてからご覧ください」

「ベビーカーは禁止なんだ...よくわからないな」「抱っこひもってね、しんどいのよ」「傘も禁止だよ......意味わからないよな」

   ジブリパークは、2022年11月1日にオープンして、4か月が経った。ベビーカーの持ち込み禁止などは、オープン当初から案内されていたが、ツイッター上では、まだ疑問がくすぶっているようだ。ベビーカーについては、通路が狭くて階段が多いことが理由ではないか、傘については、屋内で必要がなく展示物が濡れるためではないか、といった推測が書き込まれている。

   公園内には、「ジブリの大倉庫」「青春の丘」「どんどこ森」の3エリアがあり、公式サイトでは、「FAQ(よくあるご質問)」のページで「ベビーカーをご利用の方は、エリア内施設に入場する際に置き場においてからご覧ください」と案内されている。実際、ベビーカー置き場にずらりと並んだ写真などがツイッターでも投稿されている。

   一方で、ジブリパークがある愛知県営の愛・地球博記念公園内は、ベビーカーを移動時に利用できるとあり、パークのエリア内だけの制限になっている。

   中日新聞の記事によると、ジブリパークは、スタジオジブリ(東京都小金井市)と中日新聞社が共同で設立した同名の会社が運営し、同社の社長は中日新聞社長が務めている。

   ジブリパークを巡っては、園内のキャラクター像の胸に後ろから両手で触る様子などを撮った写真がSNS上に投稿され、不快だとする声が相次いでいると一部ネットニュースが23年2月下旬に報じて騒ぎになった。

持ち込み禁止は「事故を防ぐため」などと説明

   同時に、この騒ぎに対し、ジブリパークがノーコメントだと取材に答えたという対応についても、パークはこうした行為に対し何か発信すべきではないかなどと論議になった。

   NHKなどの報道によると、愛知県の大村秀章知事は3月9日の会見で、パークは県の公園内にあることを挙げ、悪質な事案が発生した場合は厳しく対応するようパーク側に求めたことを明らかにした。

   騒ぎをきっかけに、ベビーカーや傘の持ち込み禁止についても再びクローズアップされ、ジブリパークへの意見が次々に書き込まれている。

   ベビーカー持ち込み禁止について、ジブリパークの広報宣伝部は14日、J-CASTニュースの取材に対し、その理由をメールの回答でこう説明した。

「『ジブリの大倉庫』、『青春の丘』の地球屋、『どんどこ森』のサツキとメイの家につきましては、ベビーカーを施設入り口にてお預かりしています。お客様が安全にご観覧いただけますよう、事故を防ぐための措置としてお預かりしています」

   ただ、事故の危険がある具体的な施設内容や今後の改善策などについては、触れなかった。また、傘の持ち込みもできないのはなぜなのかなどについても、ベビーカー同様に施設入り口で預かっているとしたうえで、「お客様が安全にご観覧いただけますよう事故を防ぐため、また、展示物や施設をより良い状態に保つための措置としてお預かりしています」と答えた。

   さらに、SNS上の写真投稿への対応についても聞くと、「本件につきましては、お話しすることはございません」と他のメディアと同様な回答だった。そのうえで、「ジブリパークでは、これからもお客様に安心してジブリ作品の世界を楽しんでいただけるよう、心掛けてまいります」としている。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)