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インドの祭りで日本人女性がハラスメント被害 集団で囲まれ「痛い、痛い痛い」...動画拡散で男逮捕

   カラフルな粉をかけあうインドの祭り「ホーリー」で、日本人女性が集団ハラスメント被害にあった。現地メディアによれば、逮捕者が出るなど大きな問題になっている。

   一体何があったのか。日本大使館に聞いた。

  • 写真:ロイター/アフロ
    写真:ロイター/アフロ
  • 写真:ロイター/アフロ

頭を抱えて「痛い、痛い痛い」

   ホーリーはヒンドゥー教の春の祭りで、インドでは今年(2023年)、3月8日に行われた。色鮮やかな粉を顔に塗ったり、周囲に振りまいたりし、祭りの間は街がカラフルに染まる。

   日本でも人気のようで、ツアーが複数組まれている。旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)も「世界一カラフルでクレイジーなお祭り&4都市周遊でインドを満喫 本場インドの『ホーリー』を楽しむ8日間」と題して過去に募集した。

   ホーリー後、SNSでは女性が祭りでハラスメント被害にあう動画が拡散した。若い男の集団に囲まれた女性が、顔や髪に粉を激しく塗り込まれたり、スプレーを噴射されたりする。頭を抱えて「痛い、痛い痛い」と抵抗するも止まらず、生卵のようなものを殻ごとぶつけられる様子も映っていた。ようやく解放されるも集団の一人が再び絡み、女性は平手打ちをして路地に逃げ込む場面で動画は終わった。

   この模様は多くの現地メディアで取り上げられ、物議を醸した。日刊紙「The Times of India」によれば、女性は日本人だった。

   通信社「ANI」は11日、関与していた3人の身柄を拘束したとする警察発表を報じた。民放放送局「NDTV」は、女性は10日にバングラデシュに出国したと伝えた。旅行者だったとみられる。

   日本でも中央日報日本版が「インド人男性ら、日本人女性観光客に集団でハラスメント...『衝撃映像恥ずかしい』」と取り上げ、波紋を広げている。

女性とみられるSNS、心身ともに問題なしと報告

   外務省海外邦人安全課は14日、J-CASTニュースの取材に、報道の内容以上については把握していないと答えた。

   在インド日本大使館の担当者は、報道と女性の知人を通じて事態を把握したと話す。本人から連絡はなく、詳細についてはわかっていない。出国していることもあり、邦人保護に動いている事実はないという。

   女性とみられるSNSでは、10日に心身ともに問題ないと報告している。祭りへは、女性一人だと危険と聞いていたため、多数の友人らと参加していたという。

   今回の一件で警察から取り締まりを強化すると約束されたといい、女性へのハラスメント被害が減るよう要望した。一方、インドの魅力にも触れ、良い印象は変わらないとした。取材を申し込んでおり、回答があれば追って伝える。