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みそ汁の具にネギとワカメはご法度 豊富なカルシウムが「無駄」になる

【この差って何ですか?】(TBS系)2017年6月13日放送
「長寿になる食べ方の差」

   みそ汁には定番ともいえる具がある。豆腐、ワカメ、なめこ、ネギ、油揚げあたりが代表格だろう。

   ワカメとネギが一緒に入ったみそ汁はよく食べるかもしれない。実はこの取り合わせ、ワカメの栄養分を体に吸収するうえでは好ましくなかった。

  • みそ汁の具の組み合わせは大事
    みそ汁の具の組み合わせは大事
  • みそ汁の具の組み合わせは大事

カルシウムの吸収を阻害する成分

   ワカメはカルシウムが豊富で、100グラムあたりで比較すると牛乳の約7倍多く含まれている。みそ汁の中に一緒に入れる具としては、シメジが望ましい。スタジオに登場した白澤抗加齢医学研究所の所長で医学博士の白澤卓二氏によると、腸管からカルシウムを吸収するのに絶対必要なのがビタミンDで、シメジには豊富に含まれているという。なお生シメジを細かく裂いて3日ほど天日干しするだけで、カルシウム量が倍増するから覚えておきたい。

   逆に、ワカメの「お供」にしてはいけないのが、意外にもネギだ。

白澤氏「カルシウムの吸収を阻害してしまうんです」

   原因は、ネギに含まれる硫化アリルという成分だ。生のネギをワカメと共にみそ汁に入れるのは避けたい。ただし硫化アリルは熱に弱いので、出汁と一緒にネギを煮立たせればカルシウムの吸収を邪魔しなくなる。

   番組ではこのほかにも、食材ごとに「やってはいけない」「好ましい」調理法を紹介した。

   ニンジンには、免疫力をアップし、ドライアイにも有効とされる「ベータカロテン」が含まれる。体に効果的に吸収するには、生で食べるか、ゆでて食べるか――。実は生で食べると、ベータカロテンは小腸で吸収されにくくなるので、ゆでて食べるが正解。なおニンジンを保存する際は冷蔵ではなく冷凍すると、ベータカロテンの減少を抑えることができる。

生トマトよりもオリーブオイルをサッとかけて

   トマトの栄養素といえば、抗酸化作用が期待できるリコピンだ。トマトは生でそのままガブリと食べた方が体に良さそうなイメージだが、実は体にリコピンが吸収されにくい。リコピンが油に溶けやすい性質を利用して、ドレッシングをかけよう。ただし「ノンオイル」では効果がない。

   油の種類によっても溶けやすさが変わるが、中でもオリーブオイルはリコピンの吸収率が断トツに高いので、トマトにかけるならオリーブオイル入りドレッシングを選ぼう。なお、トマトを加熱調理するのも、体内にリコピンを吸収するうえでは望ましい。

   魚のアジには、ビタミンBが豊富。効率的に摂取するには、アジフライのように揚げるか、それとも焼いて食べるか。答えは「揚げる」。ビタミンBは水溶性のビタミンで、焼いてしまうとアジの体内にあった水と一緒に外へ出てしまう。フライにした場合、衣がビタミンBの流出を防いでくれる。