【なないろ日和!】(テレビ東京)2017年11月30日放送
「冬のかぜ予防・免疫力UPとは?」
いよいよ本格的な冬の到来だ。風邪やインフルエンザが流行するこの季節、健康に過ごすためには「免疫力アップ」が欠かせない。
番組では、みやざきRCクリニックの宮崎雅樹院長が、食事や住環境の観点から免疫力を上げるコツを紹介した。
そもそも免疫力とは、体内に入ってきたウイルスや細菌などの外敵を排除し、体のダメージを防ごうとする自己防衛システムを指す。低下していると、風邪にかかってもこじらせてしまい、回復が遅れるおそれがある。
自分の免疫力が低下しているかどうかは、以下の項目でチェックできる。
(1) 夕飯の時間が遅い
(2) お酒をたくさん飲む
(3) 一人で食事することが多い
(4) 疲れやすい
(5) せっかちである
(6) イライラすることが多い
(7) 夜更かしをしてしまう
(8) 熱いお風呂が好き
(9) シャワーがほとんど
(10) 一人でいることが多い
(11) 運動をしない
これらは体にストレスを与える要素で、免疫力を下げる原因となりうる。7個以上当てはまったら生活の見直しを。
免疫力アップにつながるのは、βカロテンが豊富な食材だ。βカロテンは体内でビタミンAに変化し、粘膜を正常に保持して免疫力を高める。
カボチャ、トマト、ニンジン、ホウレンソウ、コマツナ、赤ピーマンを意識的に摂(と)ろう。
ぬか漬けやしば漬け、キムチ、ザワークラウトなど、しっかり漬かった漬物も良い。良質な乳酸菌が豊富に含まれ、食べると腸内細菌のバランスが整い、善玉菌が増えて免疫力アップが期待できる。買う際は、パッケージに「乳酸発酵」「発酵」と書いてあるものや、保存料や調味料が入っていないものが、生きた乳酸菌が豊富なのでオススメだ。
漬物をよりおいしく食べるアレンジレシピを、1級フードアナリストのとけいじ千絵氏が伝授した。
まずは「柿と高菜漬けのサラダ」。4人分の材料は以下の通り。
柿 2個
高菜漬け(きざみ) 30グラム
モッツァレラチーズ 2分の1個
アーモンド 10個
高菜のつけ汁 大さじ3
オリーブオイル 大さじ1
酢 小さじ1
塩 適量
つけ汁に乳酸菌が豊富に含まれているので、捨てずにドレッシングとして使うのがポイントだ。柿以外の果物を使ってもおいしい。
二品目は、京都名産の「すぐき漬け」を使った「すぐき漬けのばらちらし寿司」。すぐき漬けは、京都市北区上賀茂固有の野菜「すぐき菜」を塩のみで漬け乳酸発酵させた漬物で、新しい乳酸菌「ラブレ菌」が含まれている。
ラブレ菌は植物由来の乳酸菌で、酸への耐性が強く、生きたまま腸内に届く。
材料は以下の通り。
冷ましたご飯 1合
すぐき菜(きざみ)70グラム
いり白ゴマ 大さじ1
わさびじょうゆ 適宜
キュウリ スライス5枚
ラディッシュ 1個
ホタテ貝柱(生食用) 3個
スモークサーモン(スライス) 70グラム
イクラのしょう油漬け 40グラム
キュウリは縦方向にスライスしクルクルと丸め、サーモンも同様に丸める。ホタテは半分にスライスする。ラディッシュもスライスしておく。
冷ましたご飯にすぐき漬け、ゴマを入れて混ぜ合わせ、器に盛って具材を彩り良くトッピングしたら完成だ。
すぐき漬けは酸味があるので、ご飯に混ぜるだけで酢飯になる。すぐき漬けに含まれる乳酸菌は熱に弱いので、必ず冷めたご飯に混ぜよう。
最もウイルスの活性化を抑える部屋の湿度は60%程度だ。乾燥する冬の湿度管理には加湿器が便利だが、設置するなら部屋の中心、腰の位置くらいの高さが最適だ。
部屋の端っこに置くと、壁や窓の結露の原因となり、カビが発生して健康を害するおそれがある。腰の高さに置くと蒸気が顔あたりに漂うので、口から入る湿気が粘膜を潤わせ、風邪予防につながる。
睡眠中は粘膜が乾燥しやすいので、加湿器はつけっぱなしにしよう。蒸気が多すぎると結露の原因になるので、弱めの設定で、寝ている人の近くで加湿すると良い。
部屋の換気は2~3時間に1回がベストだ。それ以上換気すると、室内で保たれている湿度が下がり、かえってウイルスが増殖しやすくなる。