竹、あけび、籐など、通気性のよい自然素材の、しなやかで丈夫な四角い籠。台所の小物や食器、衣類や本、雑貨など、日用品を仕舞い、いろいろな場面で使いたい。四角だから収まりがよく、整理整頓ができる。
大切に仕舞いたいもの、あるいは、雑多に入れたいときには、蓋付きの籠が便利。お茶セット、裁縫道具など、持ち運びするものを入れるなら、手付きの籠を。カトラリーや道具類、ナプキンなどの布を整えて収めるのにぴったりなのは、浅い籠。
ここで紹介するのは、野菜や大小さまざまの雑誌や本、スリッパ、衣類など、かさばるものをすっきりと片付けられる深い籠を、4つ。
一番上は、アラログ(籐の一種)でざっくりと編んだ、フィリピンの手編み籠。透かし編みが軽やかな印象だ。中が見えるので、こまごまとしたものより、本やファブリックなどを仕舞って、見せる収納に。
二つ目は、夏から秋にかけて採取したミツバアケビをこだし編みした「あけび四角籠」。細やかで涼しげな籠は、気品さえ漂う。産地は、あけび細工が盛んな青森。
三つ目は、新潟県佐渡島でつくられている真竹の「御用籠」。サイズ違いもあり、ひとまわり大きな籠と小さな籠がある。それぞれ同じサイズを重ねるとぴったりと収まり、積み上げることもできる。
一番下は、岩手県一戸でつくられている「自転車籠」。一見すると「御用籠」と同じ籠のようだが、持ち手部分を丁寧に籐で巻いて仕上げている。どちらの籠も、重いものを入れてもびくともしないほど、がっちりと編まれ、さらに針金で補強されている。
伐ったままで、何の加工も施されていない青竹でつくられた籠は、やがて色が変わり、艶のある飴色になる。長く使い続けるためには、風通しをよくすることが大切。アラログやあけびの籠も同様だ。
「住む。」編集部
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