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自販機も3Dの時代 ひと目で「コカ・コーラ」とわかるデザイン

   映画やテレビの画像が飛び出してくるように見える「3D」が、自動販売機にも登場した。その名も、「3D VIS(スリーディーヴイアイエス)」自販機。導入するのはコカ・コーラシステムで、2011年1月から全国でお目見えすることになる。

   コカ・コーラがもつブランド資産を生かした「赤と白」と、立体的なダイナミックな曲線は、ひと目見ただけでコカ・コーラの自販機だとわかる、斬新で画期的なものだ。

「暗闇でもわかるデザインめざした」

「3D」自動販売機がお目見え(12月1日、都内で)
「3D」自動販売機がお目見え(12月1日、都内で)

   コカ・コーラシステムは2020年までに、現在約98万台ある自動販売機の新デザインに「3D VIS」を標準機とし、本格的に全国導入を開始していくと、2010年12月1日に発表。日本コカ・コーラのウェス・レイノルズ副社長は「自販機はコカ・コーラの成長の重要チャネル。これまでも数々のイノベーションを遂げてきたが、その次の、新たなページをめくる」と、力強く語った。

   コカ・コーラといえば、独特の「くびれ」で立体商標として認められている「コンツアーボトル」(瓶ボトル)の形状が有名だが、「3D VIS」自販機はこのボトルと同じように、コカ・コーラを象徴するようなデザインになる。日本コカ・コーラ・ベンディング統括事業部の村田吉章・副社長は「『コンツアーボトル』のような象徴的なデザインにすることで、暗闇の中でも『コカ・コーラ』とわかるようにした」と胸を張る。

進化する自販機に、新たな1ページ

   コカ・コーラは2020年に向けた長期成長戦略の柱の一つに、自販機の「継続的な革新」をあげている。新たな「3D VIS」自販機はデザインのほか、機能やエコにも配慮したモデルでもある。

   ノンフロン冷媒(自然冷媒)を使用するとともに、主にエアコンや給湯器に使われているヒートポンプの技術を採用。また、LED照明やソーラーパネルなどをオプションパーツとして取り付けられる。それらも統一感を出すために、今回標準化した。

   社会と共生にする自販機をめざしていて、ニュースや災害情報などを電光掲示板で流せる「地域貢献型」の自販機としても期待される。

   街のあちらこちらで見かける自販機だが、よく見ると時代を反映した「仕組み」が、いろいろと施されている。アタリが出るともう1本もらえる自販機や、最近では「Suica(スイカ)」などの電子マネーが使えたり、ケータイをかざすだけのキャッシュレス自販機も登場している。

   そもそも、コカ・コーラの自販機は1962年の「コンツアーボトル」自販機の誕生がはじまり。880台が全国に設置された。1980年にはホット&コールドのコンビネーション、また従来の缶のみならず、ペットボトルや大型容器に対応した自販機(複合型のコンビネーション機)が登場するなど、進化してきた。

   「3D VIS自販機は『コカ・コーラ』ブランドのシンボルだと思っている」というウェス・レイノルズ副社長。自販機の新しい1ページが、また加わることになる。