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お金の正しい知識を身につける 消費税アップを乗り切るために

   これから先、金回りは良くなるのだろうか。来春(2014年4月)から消費税率が8%に上がることが決まった。安倍晋三首相は給料も上がるというが、本当にそうなのか。17年ぶりの消費税アップを乗り切るためには、お金に関する正しい知識が欠かせない。知らなくて損した、なんてことにならないよう、もう一度、お金についておさらいをしておこう。

   J-CASTニュースの新書籍サイト「BOOKウォッチ」でも特集記事を公開中。

お金の基本知識を知っていますか

  『知らないと損する お金のルールとマナー』
『知らないと損する お金のルールとマナー』
『知らないと損する お金のルールとマナー』

   「やったー!投資家デビュー!」と剛力彩芽が大喜びするCMをはじめ、最近、NISA(ニーサ)のキャンペーンが目につく。少額投資非課税制度のことだが、そんなにおトクな制度なのか、リスクはないのか。NISAに限らず、知識のあるなしが損得に直結するのが、お金の世界だ。日本実業出版社の『知らないと損する お金のルールとマナー』(著・中村芳子、イラスト・いしいあやこ、1260円)は、お金の基礎知識から上手な管理方法、殖やし方までわかりやすく解説する。

   お金のことを考えるのは「はしたないことではない」と、「賢い節約術」「貯めるコツ」「銀行の選び方」「クレジットカードのこと」「ローンとのつきあい方」「保険の選び方」「投資のこと」「税金」「年金」など、知っておくべきことの全般をカバーしている。

お金と歩む本当に豊かな人生とは

  『お金の哲学 学校や会社では教えてくれないこと』
『お金の哲学 学校や会社では教えてくれないこと』
『お金の哲学 学校や会社では教えてくれないこと』

   「金は天下の回り物」「悪銭身につかず」「一銭を笑う者は一銭に泣く」「地獄の沙汰も金次第」「金持ち喧嘩せず」「時は金なり」――古くから洋の東西を問わず、お金に関する格言の類は数多い。なくては困るが、あればあるほど幸せということでもない。あなたにとってお金とはなんですか、と聞かれてなんと答えるか。サンマーク出版からの文庫『お金の哲学 学校や社会では教えてくれないこと』(著・中島薫、550円)は、そのためのヒントを授けてくれる。

   著者は自他共に認める億万長者だが、ただ単にお金の儲け方を教えようというのではない。お金を手にして、幸せに暮らすにはどうすればいいか。お金と共に歩む本当に豊かな人生とは――すなわち、お金の哲学について語った1冊である。

円はいつどのようにして生まれたのか

  『お金から見た幕末維新――財政破綻と円の誕生』
『お金から見た幕末維新――財政破綻と円の誕生』
『お金から見た幕末維新――財政破綻と円の誕生』

   NHKの大河ドラマ『八重の桜』は明治維新の会津を舞台に、鶴ヶ城に籠城して抵抗する会津軍と新政府軍の戦いが前半の大きなヤマ場だった。新政府軍は城を攻め落とし統一国家建設を進めるが、国内にはまだ解決しなければならない大きな問題があった。貨幣制度の確立である。祥伝社新書の『お金から見た幕末維新――財政破綻と円の誕生』(著・渡辺房男、798円)は、円の誕生と国家財政の近代化のプロセスをたどったもうひとつの「幕末維新史」だ。

   いまでは円高・円安や日銀の金融政策は、われわれの生活に直接影響する身近な存在となっているが、両が円に移行したのは明治4年、日本銀行が開業したのは明治15年のことだ。困難を極めた貨幣制度の成り立ちをいま一度振り返ってみよう。