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三越が紙袋デザインを57年ぶり変更 日本の伝統文化の「未来のシンボル」

   三越は2014年4月に、ショッピングバッグ(紙袋)のデザインを57年ぶりに変更する。三越伊勢丹ホールディングスが2月27日、発表した。

日本の伝統文化の『未来のシンボル』

三越が紙袋のデザインを変更
三越が紙袋のデザインを変更

   新しいデザインは、友禅の表現を用いたもの。「白地位相割付文 実り」(しろじいそうわりつけもん みのり)と題され、たわわに実るりんごが幾何学文様で表現されている。1904年(明治37年)に日本で初めて「デパートメントストア宣言」してから110年を迎えるのを機に、原点である呉服に立ち返ったという。

「友禅という染めのもつ自由さと唯一無二のデザインは、三越が常に過去に捉われず、偏見なく多様な価値を認め、絶対的価値を見出す自由を希求し、革新を繰り返すことで伝統をつくり上げてきた姿勢を、これからも示していくシンボルとなります」(三越)

   デザインを手掛けたのは、友禅作家で、親子二代にわたっての重要無形文化財(人間国宝)である森口邦彦氏。伝統的な友禅の技法を用い、大胆な幾何学文様が特徴の作品を世に送り出し続けてきた。森口氏はショッピングバックのデザインについて、「日本の伝統文化の『未来のシンボル』として多くの人たちに、そして日本に来てくださる外国の人たちにも喜んで持って帰ってもらいたい。その思いでこのバッグを作り、このバッグに作品を展開しています」と話している。

   三越伊勢丹ホールディングスでは2013年10月に、伊勢丹がトレードマークのタータンチェック柄を新デザインに変更している。