デジタルコミックを扱う役漫(東京都新宿区)は2016年9月から、マンガコンテンツのビューワーシステム「コミカド(comicad)」を企業向けに無償提供している。
本サービスの対象はスマホ向けサイトを運営する企業だ。PV(ページビュー)を増やしたいとき、子どもから高齢者まで楽しめるマンガほど効果的な素材はない。コミカドの発行する埋め込みタグをページに埋め込むだけで、サイトの訪問者はマンガを無料で読むことができる。サイトの滞在時間やコンバージョン率の向上につながるはずだ。ネットの新サービスを始める場合、サーバーの準備やシステムの組み込みはつきもの。コミカドはそうした作業が一切いらない。
コミカドのコンテンツ数は2000以上。バトル、恋愛、学園、SF、ファンタジー、ギャグ、ホラー、社会派、歴史、スポーツ、アニマル、エッセイ、BL(Boys Love:ボーイズラブ)、TL(Teens Love、ティーンズラブ)――とジャンルは多岐にわたる。ラインナップも大作がずらりそろう。以下は役漫が扱っている作品群のほんの一例だ。
コミックサイトにありがちな「全ページは公開せず、一部をチラ見せ」はやっていない。すべての話が最終ページまで読める。
コンテンツの管理は役漫が行う。「自社サイトにマッチしないコンテンツは配信しないでほしい」といった要望があれば相談に乗ってくれるそうだ。
ただしいくら無料といっても、役漫の審査をパスして契約を締結しないと本サービスは利用できない。審査基準は明らかにされていないものの、広報担当者によれば「公序良俗に反しないサイトである限り、NG条件は特に設けておりません」という。
「コミカド」は、同社とアイモバイル(東京都渋谷区)の協業により実現した。システムはアイモバイルのアドネットワークを採用している。またマンガコンテンツは広告モデルで配信する許諾を各作品の版元から得ている。問い合わせは同社の公式サイトまで。