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1度で変わる風呂の効用
肩こり、ダイエット、花粉症...

   日本人はお風呂好き。これから寒さに向けて何よりの楽しみだ。疲れを癒し、健康と美容のためにも欠かせない。一方で、入浴中に死亡する人が年間4866人(2014年、厚労省データ、入浴関連事故死は推計1万9000人)もいる。毎日入っているのに、お風呂の基本について知らないことが多い。11月26日は「いい風呂の日」。今回はお風呂の知識、入浴方法、効用などについての3冊を紹介する。

    J-CASTニュースの書籍サイト「BOOKウォッチhttps://books.j-cast.com/)」でも特集記事を公開中。

温度と時間「肩こりは 40℃、10分」

『たった1℃が体を変える ほんとうに健康になる入浴法』(著・早坂信哉、KADOKAWA)
『たった1℃が体を変える ほんとうに健康になる入浴法』(著・早坂信哉、KADOKAWA)

   江戸っ子は熱湯が好きといわれるが、ぬるま湯が好きな人もいる。各人の好みだが、温度や浸かる時間によって効果がずい分違う。長年にわたりお風呂を科学的に研究してきた専門家による『たった1℃が体を変える ほんとうに健康になる入浴法』(著・早坂信哉、KADOKAWA、1296円)がわかりやすく説明している。

   「肩こりは 40℃、10分」「ダイエットは 40℃、食前に15分」「花粉症は38~40℃、15分」といった具合だ。正しい入り方から症状別の入浴法、入浴剤の選び方、水分補給法まで解説する。紹介している症状は、腰痛、神経痛、胃痛、頭痛、冷え性、不眠症、便秘・下痢、乾燥肌、花粉症、高血圧、低血圧、高コレステロール、二日酔いなど実に様々だ。

   著者の早坂信哉氏は温泉療法専門医で、日本健康開発財団・温泉医科学研究所所長。テレビやラジオにも出演している。

風邪を引いたときはどうするか

『入浴の事典』(編・阿岸祐幸、東京堂出版)
『入浴の事典』(編・阿岸祐幸、東京堂出版)

   お風呂にいきなりドボンと入ってはいけない。その程度は常識かもしれないが、浴室環境や入浴手順、半身浴など大切なことが意外と知られていない。『入浴の事典』(編・阿岸祐幸、東京堂出版、3024円)は、あらゆる面から入浴のイロハを教えてくれる。

   お風呂に入ると心と体の関係はどうなるのか、安全な入浴、危険な入浴、夏と冬の違い、高齢者と新生児・乳児など役立つ情報が並ぶ。そればかりではない。風邪を引いたときどうするか、生理痛・腰の冷え、皮膚疾患、水中運動、ストレッチ、リハビリ、転倒防止など入浴とトラブルについても説明している。

   随所に「シャワーの上手な使い方」「早朝の入浴の危険性について」「家庭の四季を楽しむ植物性浴剤」など興味深いコラムが載っている。

10分間でシルク肌になれる

『美しくなる入浴術』(著・漆畑修、メディカルトリビューン)
『美しくなる入浴術』(著・漆畑修、メディカルトリビューン)

   お風呂の効果にはいろいろあるが、女性にはとりわけ、お肌の効果が気にかかるところ。『美しくなる入浴術』(著・漆畑修、メディカルトリビューン、1350円)は、皮膚科専門医で温泉療法医の著者が多くの人にすべすべの健康な素肌を手に入れてほしいと、入浴の効用やメカニズムを一挙に解説した1冊だ。

   目次には「皮膚科専門医がすすめるこれぞ!正しい入浴法」「美肌をつくるお風呂の知恵」「楽しく温まるお風呂のトリビア」など6章があり、「10分の入浴でシルク肌になれる」「入浴で癒しホルモンが増える」「バスタイムを彩るグッズ」といった具体例が紹介される。

   ほかに、「朝風呂か、夜寝る前か」「お湯に浸かる時間は最低5分間」「湯上りにはすぐ保温を」や温泉の基礎知識と効用についてもアドバイスしている。