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読書の秋――。いったい作家たちは何を読んでるの?

   一気に季節が秋めいてくると、必ずといっていいほどニュースなどで取り上げられる「読書の秋」。でもいざ何か読もうと思っても何を読めばいいのか、なかなか1冊を手に取るのは難しいもの。そこで今回の特集は、作家やエッセイストなど、物書きのプロたちがお気に入り&おすすめの本について語る書籍を3冊を紹介する。

   J-CASTニュースの書籍サイト「BOOKウォッチhttp://books.j-cast.com/)」でも特集記事を公開中。

真似して読んでみたくなる? あの作家たちの本棚に並ぶ本

   単行本『本棚』『本棚2』を再編集した『作家の本棚』(編集:ヒヨコ舎 アスペクト 823円)。純文学、短歌、エッセイ、ミステリ、SF、ファンタジーなど、さまざまなジャンルで人気を博す総勢14人の作家の本棚を拝見。角田光代氏、穂村弘氏、川上未映子氏、中島らも氏、有栖川有栖氏、菊地秀行氏、山崎ナオコーラ氏、西加奈子氏、みうらじゅん氏、石田衣良氏らの本や本棚への想い、こだわりがじっくり語られている。

芥川賞作家・円城塔とホラー作家・田辺青蛙の夫婦読書リレー

   夫婦でお互いに本を勧め合って、読書感想文を交換しあえば、今よりもっと相手に対する理解が深まり仲良くなるのでは?そんな思いで始まった、夫婦の読書リレー。ルールは「相手に読ませたい本を指定する」、「指定された課題図書についてのエッセイを書き、次の課題図書を指定する」、「2つめのルールを繰り返す」の3つ。『読書で離婚を考えた。』(著者:円城塔、田辺青蛙 幻冬舎 1620円)では、『羆嵐』『VOWやもん! 』『クジョー』『台所のおと』といった課題図書が妻から夫へ、夫から妻へと指定。でも次第に雰囲気がどんどん険悪になっていく。相手の意図を図りかね、レビューに四苦八苦。ハラハラするやりとりを覗き見ながら、読みたい本も見つけられる一冊。

経済小説のおもしろさと醍醐味を教えてくれる本

   『この経済小説がおもしろい!』(著者:堺憲一 ダイヤモンド社 1404円)では、東京経済大学経済学部教授、経済小説研究家でもある堺憲一氏が、経済小説の超定番から話題作までを独自にジャンル分けしたランキングで紹介。「日本経済の深層をえぐる!」章では『ハゲタカ/真山仁』や『エネルギー/黒木亮』、「企業と組織の活力を高める!」章では『プラチナタウン/楡周平』や『鉄の骨/池井戸潤』、「とっておきの醍醐味を味わう」章では、「不毛地帯/山崎豊子』や『黒の試走車/梶山季之』など、堺氏こだわりの経済小説の選び方や読み方を教えてくれる。

   巻末に「業種別にわかるオススメ経済小説400」、「有名企業をモデルにした経済小説」「映画化・テレビカされた経済小説」のリスト付き。