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「疲れたから」ではなく「次の仕事に向けて」  20代は仕事中に「戦略的休憩」をとる

   「戦略的休憩を実践する20代は、ネットサーフィンやSNSで情報収集に余念がない」――。江崎グリコは2018年3月22日、こんな調査結果を発表した。

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休憩目的は世代ごとに違う

   同社は2月14日~16日の期間、20代~50代のフルタイム勤務のビジネスパーソン800人を対象に、「仕事中の休憩」に関する調査をした。

   休憩はどれくらいの頻度で取る人が多いのか。調査によると、「2時間に1回」が36.7%と最も多く、以降は「3時間に1回」(26.0%)、「1時間に1回」(14.7%)が続いた。30代男性に限っては、4人に1人が「1時間に1回」と高頻度で休憩していることがわかった。

   それでは、どんな時に休憩を取っているのか。

   上位から「仕事がひと段落したとき」(52.5%)、「リフレッシュしたいとき」(49.0%)、「集中力が切れたとき」(45.6%)となったが、世代ごとに主要な休憩理由が異なるという。

   グリコは、

「20代では、仕事がひと段落したときやリフレッシュしたいときなど、従来からある疲れを癒やすための休憩ではなく、時間を決めてとったり、集中力を高めたいときにとる、次の仕事に向けての意欲が高い"戦略的休憩"を取る新しい意識が芽吹いているようです」

と調査結果を分析している。

専門家「戦略的休憩は働き方改革の一助に」

   "戦略的休憩"の具体的な内容は、次のような結果となった。

   休憩時にすることを20代に聞くと、1位が「トイレに行く」(53.2%)、2位が「お茶や水を飲む」(45.5%)だった。これらはどの世代でも多かったが、20代に顕著なのは「ネットサーフィンやSNSをチェック」(29.1%)。グリコは、

「戦略的休憩を実践する20代は、ネットサーフィンやSNSで情報収集に余念がない」

と結論づけている。

   調査結果を紹介したプレスリリースには、企業の健康管理指導などを行うiCARE(東京都渋谷区)の山田洋太社長のコメントも紹介されており、

「若い世代はすぐに休んでいる、サボっていると思われがちですが、この戦略的休憩を彼らは本能的にやっており、働き方改革の中で言われている仕事への向き合い方として良いものといえます。言い方を変えれば、戦略的な休み方をすることで継続的にパフォーマンスが出せることをよく知っています」

と戦略的休憩の重要性を説いた。山田社長はほかに、有効策として以下を挙げている。

「仕事に取り掛かる直前に、血糖値をすこし上げることもおすすめです。例えばチョコレートを摂取することは良いでしょう。チョコレートの血糖値を高める効果で満足感が醸成され、休憩の満足度も増大します」