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タピオカの次は「虫食」がくる! 秋葉原「女性向け昆虫自販機」でオケラをパクリ

   昆虫を原料とした食品を扱う「女性向け昆虫自動販売機」が、2019年7月9日から東京・秋葉原で稼働している。昆虫を使ったスナックやプロテインバーを購入できる。

   自販機の看板商品は加熱処理した虫たちを乾燥させ、塩で味付けした「MOGBUG(モグバク)」で、プレスリリースによると「コオロギ」「スーパーワーム」「サゴワーム」「オケラ」「カイコ」「カブトムシ」「サソリ」の7種類がある。カブトムシはメスの成虫だ。J-CASTトレンド記者は、早速取材に向かった。

  • 「MOGBUG」自動販売機
    「MOGBUG」自動販売機
  • 「MOGBUG」自動販売機
  • サソリは全て売り切れていた
  • かわいらしいパッケージの「MOGBUG」
  • たっぷり入っているオケラ
  • 姿がしっかりわかる
  • 前脚の形が特徴的なオケラ
  • ポーズもさまざま

サソリは売り切れ、カブトムシ狙ったが...

   自販機は、昆虫料理を提供する居酒屋「米とサーカス」を運営する宮下企画が設置した。

   置かれているのは、ダイニングバー「ラフィーネ秋葉原」の前だ。ピンク色にラッピングされ、「MOGBUG」のロゴも書かれている。遠目から見ると何の変哲もない自販機で、知らなければ気付かずに通り過ぎてしまいそうだ。

   「MOGBUG」は、銀色の袋にパステルカラーのラベルが貼ってあり、丸っぽい字の商品ロゴと、デフォルメされた虫のイラストが書かれている。近づくと、売り切れている商品があると気づいた。MOGBUGのサソリだ。人気商品なのか、2枠を使って販売しているが、両方とも「売り切れ」のランプがついている。

   サソリかカブトムシを狙っていた記者は、カブトムシを購入しようとしたが、こちらは販売自体されていない。

   宮下企画の昆虫自販機担当者に理由を尋ねると、

「カブトムシは旬じゃないので」

との答え。季節によって販売される虫の種類も変化するそうだ。

皿一杯に広がるオケラ、つまんで食べると...

   自販機で買った昆虫は、ドリンクをオーダーすればラフィーネ秋葉原の中で食べられる。記者は、「オケラ」を購入し、店内で食べてみることにした。

   袋を開けると、中にはたっぷりオケラが入っていた。MOGBUGは全て1袋1000円で、内容量は虫の種類によって異なる。取材に答えた宮下企画ブランディング担当の宮下慧さんによると、「サソリ」は単価が高いため、2匹しか入っていないそうだ。

   オケラを出すと、皿一杯に広がった。昆虫図鑑で見るオケラそのものだ。モグラのような前脚が特徴的で、両脚を広げている、脚を前に突き出しているなど格好はさまざま。虫が苦手な人にはグロテスクな光景だが、抵抗がない人は「かわいさ」を感じるかもしれない。宮下さんは「1匹1匹の顔もかわいい」と話した。

   1つつまんで食べてみると、「エビフライのしっぽ」のような食感だった。味もエビのしっぽに近いが、非常に薄味で、塩気もあまり感じない。

   宮下さんによると、昆虫は高たんぱくで低カロリー、食物繊維も豊富な食材だ。若者が多い秋葉原で販売することで、「昆虫食」に関心がない人にも興味を持ってもらいたいと望む。かわいらしいパッケージと「虫」という言葉を使用しないことで10代~20代の女性に訴求し、低カロリーの「ギルトフリースナック」(食べても罪悪感がない菓子)として普及させたいとの話だ。

「流行を作るのは若い女性たち。(昆虫食は)オシャレなものだと発信してもらって、タピオカみたいになってほしい」

と語った。

   記者はパッケージから出してそのまま食べたが、店内で注文したメニューと合わせてもいい。ラフィーネ秋葉原の主任従業員は、サラダにコオロギやオケラのようなカリカリした食感の虫をトッピングしたり、癖の強いカイコをワインと合わせてみたり、好きな組み合わせを自分で探してみても良いのではないか、と勧めた。