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「カフェインが脱水症状を引き起こす」は誤解? 専門家「水分補給に有効」と説明

   連日多くの人が熱中症で搬送されている。熱中症にならないためには、こまめな水分の摂取が重要だ。ただ「カフェイン」が含まれる茶には利尿作用があり、脱水症状を引き起こすとも言われる。しかし専門家は、カフェインの脱水作用は真実ではなく、カフェインを含む飲料も水分補給に有効だと説明する。

  • 夏の水分補給に茶も効果的
    夏の水分補給に茶も効果的
  • 夏の水分補給に茶も効果的
  • 奈良女子大学生活環境学系生活健康領域の鷹股亮教授

「カフェインに利尿効果」は大量に摂取した場合

   奈良女子大学の鷹股亮教授は、2019年5月23日開催の「伊藤園健康フォーラム」で、カフェインに利尿効果があるのは、大量に摂取した場合だと説明。カフェインを400ミリグラム摂取しても、利尿作用はなく、同量は2リットルの緑茶に含まれるレベルだ。そのため、「緑茶でカフェインを摂取することによる利尿作用の心配はほとんどない」というわけだ。

   カフェインによる利尿作用を恐れて、茶を飲まないで過ごすことが、結果的に水分摂取量の低下につながる場合もある。鷹股教授は、脱水症状を防ぐためにも、食事中に飲みやすい緑茶で水分補給するのが望ましいと話した。

   気象庁によると7~8月は日本でも紫外線量が最も多くなる時期だ。

   伊藤園がさまざまなお茶の情報を提供しているウェブサイト「お茶百科」によると、紫外線を浴びると酸素は活性酸素に変化する。活性酸素は体内に細菌が入るのを防ぐという役割を持つ一方で、増えすぎると様々な病気や老化の原因となる。

   緑茶には抗酸化ビタミンであるビタミンCが含まれている。緑茶を飲むことで、水分だけでなく、増えすぎた活性酸素を消去する成分も摂取できる。