ロボット製造などを手掛けるオリィ研究所(東京都港区)は、自社開発の遠隔操作型ロボット「OriHime」を、2020年5月7日より神奈川県の新型コロナウイルス陽性患者の宿泊療養施設2か所に導入した。
PCやスマートフォン・タブレットから操作ができ、施設のスタッフが遠隔操作をすることで会話をしたり顔を動かしたりジェスチャーをするなど、実際にその場にいるようなコミュニケーションがとれることが特徴の分身ロボット。
新型コロナウイルスの感染リスクを避けつつ、スタッフが入所者の表情や様子を伺いながらコミュニケーションを取り、ケアを行うことを目的としている。ロボットを介することで、入所者がスタッフに相談をする際の心理的ハードルを下げる効果も期待されている。
今回「OriHime」が導入されたのは、神奈川県内の新型コロナウイルス陽性患者のうち軽症者等を受け入れ療養を行なっている、アパホテル&リゾート横浜ベイタワー(横浜市中区)と湘南国際村センター(三浦郡葉山町)の2か所だ。
J-CASTトレンドが神奈川県庁の担当者に取材をすると、
「導入を始めた現場からは『とても役立っている』との声をいただいております。例えばアパホテルの場合は、軽症者が生活しているゾーンの共有スペースなどに設置し、各種サポート対応やお弁当の配膳補助といったシーンで活躍しています」
と話した。
オリィ研究所は今後も神奈川県と連携し、「OriHime」の活用による新型コロナウイルスの感染拡大防止、ならびに入所者の心理的ストレスの軽減に協力していくという。