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■安田記念「カス丸の競馬GI大予想」
アーモンドアイのリベンジなるか?

   カス丸 はーい、ぼくカス丸きゃすう。先週は競馬の祭典、日本ダービーだったじぇい。カスヨ姉さんが久しぶりに▲◎△で三連複、ガジュマル爺も◎▲で馬単当てたきゃすう。なんだか祭りが終わった気分だけど、GIはまだ続くじぇい。今週は東京競馬場GI5連戦の最後を飾る安田記念(2020年6月7日、東京競馬場、芝1600メートル)だじぇい。マイルのチャンピオン決定戦きゃすう。なんとGI馬が10頭も出走するじぇい。世界大会みたいなものきゃすう。しかも、この前のGI、ヴィクトリアマイルを圧勝したアーモンドアイも参戦するきゃすう。カスヨさんが本命◎にしてるけど、まだ中2週しか経ってないローテーションで大丈夫?

アーモンドアイの心配は何?

   カスヨ だれもが、そこを心配してるわね。ヴィクトリアマイルの時にも言ったけど、デビューから体質が弱い馬なのは間違いないわね。つまりレース後は、休まないと疲れが取れない体質なわけ。とんでもなく速く走れる馬だからというせいか、他の理由があるのかわからないけど、去年の天皇賞(GI、東京、2000メートル)を勝った時も、レース後ふらついたために表彰式を欠席したくらいだからね。今回ダメージが残っているかどうかを見極めないといけないわ。ということで、前走のヴィクトリアマイルなんだけど、ともかく楽勝だったのは間違いないわ。最後の直線はほぼルメールちゃん(クリストフ・ルメール騎手)が手綱を持ったままで2着に4馬身をつける圧勝。まるで公開調教のような走りだったわ。あれで疲れたかどうか、なのね。わたしは秋の天皇賞に比べると、距離も短かったし、ムチが入ったわけでもないからほとんど疲れがないと思うのよね。ゴール前ではルメールちゃんが後ろを2回も振り向く余裕で、流す程度だったからね。しかもタイムが1分30秒6よ。ヴィクトリアマイルも安田記念も同じコース、同じ距離よ。去年、安田記念を勝ったインディチャンプの記録が1分30秒9よ。なんとコンマ3秒も速いのよね。ムチを入れて本気で走らせたら1分30秒を切ってしまうわ。とんでもない記録を出せるってことね。まあ、フツーに回ってくることができればここでも圧勝間違いないわ。去年はスタートで大きな不利があったわけだし、何度も言うけど、ユタカちゃん(武豊騎手)が鞍上の最外枠だったロジクライがスタート直後に大きく左に蛇行して隣の5頭くらいが次々と走れなくなったのよね。ロードクエストなんかは横向きになるし、優勝候補の一角だったダノンプレミアムは大きく腰を2回も落とし、騎手はケガが心配でまともには走らせなかったほどだったわ。当時、ルメールちゃんは「5馬身は損をした」と言っていたから、タイムにすれば1秒近く。となると、このアクシデントがなければ1分30秒を切っていた計算になるのよ。ということで、まあ大丈夫じゃないかしら。去年のようなアクシデントが再び起きれば別だけど、今年はロジクライもユタカちゃんも出てないわ。歴代1位になる初の芝GI8勝達成は間違いないわよ。

   カス丸 ふーん、強そうきゃすう。爺はアーモンドアイが単穴▲で、本命は去年優勝のインディチャンプだじぇい。まともに走るアーモンドアイに勝てるきゃすう?

   ガジュマル爺 アーモンドアイはとにかくローテーションが気になるんじゃ。陣営は二言目には「大丈夫、大丈夫」と言うんじゃが、わしは信用ならんのじゃ。ヴィクトリアマイルのときに、アーモンドアイと同じように3月にドバイに遠征していたラヴズオンリーユーの陣営は「そりゃ、遠征の影響はありますよ」と、ちゃんと答えておった。あれがファンに対する真摯な対応というもんじゃ。アーモンドアイが惨敗した有馬記念の時も「大丈夫、大丈夫」と言っておって、あのザマじゃ。あの言葉を信じて馬券を買ったファンに負けた後、ひと言もないのはまったくけしからんと思っておる。GI8勝という金字塔を焦りすぎておるんじゃな。そういうときには、いいことは起きないもんじゃ。そもそも、牝馬は繊細なんじゃ。楽勝じゃったとはいえ、レースの影響は残っておるはずじゃ。しかもアーモンドアイは賢い馬じゃから、ちょっとしたローテーションの変化には敏感なはずじゃ。人間が考えるほど単純ではないということじゃ。じゃから、わしは今回3番手の評価じゃ。それに比べると、インディチャンプはまったく不安がないんじゃ。安田記念を勝った後、秋のG1マイルチャンピオンシップ(京都、1600メートル)にも勝利して最優秀短距離馬に輝いた馬じゃ。今年初戦のGⅡ読売マイラーズカップ(京都、1600メートル)では直線でラクに抜け出して突き放す圧勝劇。いまやマイル戦ではナンバーワンじゃろ。当初は4月末の香港GIチャンピオンズマイルへの出走を予定していたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、早々に目標を安田記念に切り替えておったんじゃ。満を持しての参戦じゃから、臨戦過程も順調そのものでマイナス点がまったくないんじゃ。

   カス丸 ふーん、こちらも強そうだじぇい。カスヨさんの対抗〇はアドマイヤマーズきゃすう。香港マイルを勝って勢いづいているじぇい。

「ダノン軍団」は勝利できるのか

   カスヨ まあ、今年の安田記念はアーモンドアイの2、3着を探す予想が重要になるわね。アドマイヤマーズはアーモンドアイに次ぐGI3勝馬よ。香港マイルを勝って底力のあるとこを見せたんだけど、去年の富士ステークスでは1番人気に推されながら9着だったりして、休み明けに弱いかも。だから今回は人気も上がらないだろうから、馬券に妙味があるわね。もうひとつは鞍上ね。カワタちゃん(川田将雅騎手)なんだけど、彼ってアーモンドアイの2、3着が多いのよね。たとえばアーモンドアイが勝った桜花賞で3着リリノーブル、オークス2着リリノーブル、秋華賞2着ミッキーチャーム、ジャパンカップ2着キセキ、天皇賞(秋)2着ダノンプレミアムと前走のヴィクトリアマイルを除いて国内GIですべて馬券に絡んでいるのよ。

   カス丸 爺の対抗〇は3頭出しの「ダノン軍団」の一角、ダノンキングリーだじぇい。期待できるきゃすう?

   ガジュマル爺 ダノンキングリーの強みは先行できる脚があることとスピードじゃな。安田記念はともかく2年連続2着だったアエロリットのように走ることじゃ。まずは先行して前につけること。そして今の東京競馬場は内側を走る馬が止まらないから、内を走ってスピードをあげることが勝つ条件じゃ。ダノンキングリーは前走のGI大阪杯(阪神、2000メートル)を逃げて、3着じゃった。マイル戦は昨年のマイルCS(2番人気で5着)以来じゃが、先行できる自在性がいい。デビューから乗っていた戸崎圭太騎手が落馬負傷から復帰して乗れるのもいい。3歳時は、皐月賞(中山、2000メートル)がタイム差なしの3着、日本ダービー(東京、2400メートル)が首差2着。秋の毎日王冠(GII、東京、1800メートル)では、◎インディチャンプや昨年のこのレース2着のアエロリットの古馬勢を相手に優勝しておるから底力は相当なものなんじゃ。悲願のGI制覇の可能性は十分あるとみておるんじゃ。

   カス丸 カスヨさんは同じ「ダノン軍団」のダノンスマッシュが単穴▲だじぇい。こちらのほうが強いきゃすう?

   カスヨ 私は穴狙いだから、3頭のなかで一番人気がなさそうなのを選んだわけ。最外枠に入ったからなおさらね。でも、前走では初めて逃げて勝ったんだけど、今度も逃げることができれば前残りに期待できるわね。メンバーをみると、絶対に逃げるという馬が見当たらないから、鞍上の三浦騎手が思い切って逃げればおもしろいと思うわ。アエロリットのような走りをするってことね。

   カス丸 ダノン軍団は打倒アーモンドアイに燃えてるらしいじぇい。もう一頭のダノンプレミアムはダメきゃすう?

   カスヨ そんなことはないわよ。ふつうに3頭のどれかといえば、プレミアムが一番手になってもおかしくないわ。安田記念の勝ち方は繰り返すけど、前に行って、スピードの持続力でゴールを突き抜ける。この走法にぴったしなのは、プレミアムなのよ。残念ながら去年はとんでもないアクシデントがあって、まともに走れなったけど、今年は1枠1番と枠もいいし、結構行けるんじゃないかしら。わたしは押さえ△よ。

   カス丸 GI馬10頭が勢ぞろいのレースは、なかなかないじぇい。他に穴を開けそうな馬はいるきゃすう?

   ガジュマル爺 わしはまずペルシアンナイトじゃな。この馬はマイル戦になるととにかくよく走るんじゃ。2017年のマイルCSで優勝、18年には2着、去年は3着じゃ。昨冬のGI香港マイルで5着のあと、今年初戦の中山記念(GII、中山、1800メートル)を使って5着と、「予定どおり」使われて状態がアップしておるから期待できるというもんじゃ。もう一頭は人気薄の逃げ馬セイウンコウセイ。こちらも2017年の短距離GI高松宮記念(中京、1200メートル)の勝ち馬じゃ。今年は同じレースに出走後、京王杯スプリングカップ(GII、東京、1400メートル)をたたいて5着。勝ったダノンスマッシュを追いかけて(2番手)の粘りは見どころがあった。キャリア豊富な7歳馬じゃが、混戦に持ち込めばまだまだ、アッといわせる場面があるはずじゃ。

   カスヨ わたしは牝馬2頭よ。まずはノームコアね。去年のヴィクトリアマイルでは1分30秒5で勝利。今年、アーモンドアイが勝った記録より速かったわね。それに東京マイルでは馬券を外してないのよね。同じコースの去年の富士ステークスではフルゲートで牡馬相手に勝ってるから、牝馬だといっても実力にはそん色がないわよ。それと忘れちゃいけないグランアレグリアね。れっきとした桜花賞馬だし、牡馬相手の阪神カップもちぎって圧勝といったパフォーマンスを見せたわ。若干、心配なのは熱発による調整が間に合わないためにヴィクトリアマイルを回避した点が気がかりなんだけどね。それも回復しての出走だろうから、力どおりならおもしろいはずよ。

   カス丸 うーん、やっぱりアーモンドアイが強そうだじぇい。カスヨさんと同じになるけど、本命◎にするきゃすう。