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「紅白」もう一つの見どころは「ハプニング」 70年の歴史で珍事続々

   第71回紅白歌合戦の出場歌手が2020年11月16日に決まった。年末を飾る国的歌番組だけに世間の関心は高い。本番ではNHKは演出や趣向を凝らし、出場する歌手たちもパフォ-マンスを競い合う。失敗は許されないが、生番組だけに、様々なハプニングがあった。インターネットで検索すると、様々な特集記事が目に付く。

  • 「紅白歌合戦」会場のNHKホール
    「紅白歌合戦」会場のNHKホール
  • 「紅白歌合戦」会場のNHKホール

交通事故で代役

   日刊スポーツは「ハプニングの宝庫/紅白『珍』事件簿」という記事を19年12月29日に報じている。古くは52年の第2回、出場歌手の松島詩子がスタジオに向かう途中で事故にあった。越路吹雪が急きょ代役で出演したという。当時は事前に出場者が発表されない形式だったため、越路が代役であることはすぐにはわからなかったそうだ。

   74年の第25回では「社会の窓事件」。初の大トリを務めた森進一は、熱唱中にズボンのファスナーが開いていた。これに気付いた森は、さりげなく閉めたという。

   このほかにも、86年の第37回には、白組司会の加山雄三が少年隊の曲のタイトル「仮面舞踏会」をうっかり「仮面ライダー」と紹介したとか、96年の第47回では、米米CLUBのボーカルのカールスモーキー石井がステージから客席に転落したなどの珍事や事件が多数紹介されている。

元紅白チーフ・プロデューサーも回顧談

   週刊女性PRIMEも19年12月31日付で、【紅白歌合戦ハプニング集】「いつの時代も現る、ツワモノたちの『勇姿』」という記事を公開している。

   こちらには84年、都はるみを総合司会の生方恵一アナが、「ミソラ......」と言い間違えそうになった有名な逸話が掲載されている。

   最近は、女優が司会者になることも多いが、「噛んだり無言になることがあり、一部で『送事故』と呼ばれる、不名誉なハプニングも多々発生」と、視聴者にとってのもう一つの見どころになっていることを注記している。

   当事者の回顧談としては、「いま語る 思い出の『紅白歌合戦』「歴史的ハプニングと舞台裏」がリアルだ。2019年03月23日のFriday digitalが掲載している。元紅白チーフ・プロデューサーの島田源領氏が語り尽くしている。島田氏は25年間『紅白歌合戦』を担当した大ベテラン。最初はADで使い走り。それから紅組と白組双方のチーフディレクターを担当して、舞台監督になり、最後は演出を担当したという。

   何千万人もがテレビの前に釘付けになり、注目度が高い紅白。コロナ禍の一年となった今年は、どんなハプニングが生まれるだろうか。不眠不休で準備する関係者の苦労を思えば、なるべく不名誉なハプニングがない紅白を願わずにはいられない。