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養命酒と水戸市と地元の酒造会社が協働 クラファン支援者と「和のハーブ梅酒」作る

   養命酒製造(東京都渋谷区)と茨城県水戸市は、同市にある吉久保酒造と協力して水戸の新たな名産品「和のハーブ梅酒」を作るプロジェクトを2020年12月11日に開始した。

   水戸の梅と養命酒製造のハーブの調合技術、そして吉久保酒造の酒造り手法を掛け合わせ、「これまでにない梅酒」を作る。プロジェクトはクラウドファンディング(ネットを通じて金銭の支援を募ること)で支援者を募っている。

  • 「和のハーブ梅酒」
    「和のハーブ梅酒」
  • 「和のハーブ梅酒」
  • 「水戸梅酒一品」をベースに使用
  • 6種類の和のハーブを選定した

水戸の「薬草文化」広める

   吉久保酒造の日本酒梅酒「水戸梅酒一品」は、水戸の庭園「偕楽園」の梅を使っている。2017年の全国梅酒品評会で金賞を受賞しており、「和のハーブ梅酒」のベースとして使われる。

   また養命酒製造の「薬用養命酒」にはウコンなど14種類の生薬が配合されており、同社はハーブをリキュールに漬け込む技術を培ってきた。今回は「和の風味」をコンセプトに、梅や日本酒に合うハーブ6種を選定して梅酒に加え、2種類の梅酒を作る。シソや唐辛子などの「和のハーブ」により梅の風味を引き立たせることで、酒の味にさらなる奥行きと余韻が生まれるという。

   支援(応援購入)はクラウドファンディングサイト「Makuake」で募っており、プランごとにリターン(特典)が異なる。いずれも、支援者には完成した「和のハーブ梅酒」を送る。また、オンラインでの酒蔵見学ができる支援プランもある。

   商品開発会議への参加権が得られるプランでは、支援者に試作段階の製品を送る。支援者とオンラインで試飲や意見交換をし、ハーブの種類や量によってどう香りや味が変化するかを確認しながら味や香りを調節していく。全体のコンセプトやラベルデザイン、商品の名前も支援者と共に決める。

   水戸には薬草文化の歴史がある。例えば水戸市公式サイトによると、徳川光圀の命令で発行した「救民妙薬(きゅうみんみょうやく)」と呼ばれる書物には水戸藩でとれる薬草の効能や使用法が記されている。プロジェクトには「薬草文化を多くの方に知って欲しい」という水戸市と養命酒製造の思いがこめられている。

   今回のクラウドファンディングを通して伝統的な和のハーブや酒造りを体験してもらい、その良さを知ってもらうことが目的だ。最終的には「和のハーブ梅酒」を水戸の新たな名産品とし、水戸の薬草文化を全国に広めて活性化・産業化させることをゴールとしている。

   「和のハーブ梅酒」(720ミリリットル)が1種類もらえる支援プランは3500円。これに加えて、オンライン酒蔵見学・オンライン飲み会に参加できるプランが4000円。さらに和のハーブ梅酒2本や商品開発会議への参加権が得られるフルセットは15000円だ。いずれも税込で、「Makuake」のサイト上から支援できる。