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コロナ禍で「パーソナルシュレッダー」激売れ メッチャ細かくなる細断技術を見よ

【J子が行く】J-CASTトレンド記者「J子」とその同僚たちが、体を張って「やってみた、食べてみた、行ってみた」をリポートします。


今、「パーソナルシュレッダー」がアツい!

らしい...。コロナ禍で在宅勤務機会が増え、書類を家で細断したい人からのニーズが高まっているんだって。なるほどー。家で印刷した書類を、わざわざ会社に持って行ってシュレッダーにかけるのは面倒なんですよね(体験談)。

   ウワサの出元はフェローズジャパン(東京都品川区)。1990年に世界で初めてシュレッダーを発明したフェローズの日本法人だ。でもパーソナルシュレッダー、業務用と何が違うんだろう。答えを求めて、J子が行く――。

  • コロナ禍で人気沸騰「パーソナルシュレッダー」
    コロナ禍で人気沸騰「パーソナルシュレッダー」
  • コロナ禍で人気沸騰「パーソナルシュレッダー」

A4用紙の束をイッキに

   フェローズジャパン社を訪れたJ子、会議室へ通していただいた瞬間に固まりました。

無数の黒いスーツケース...いや、シュレッダーだ!
無数の黒いスーツケース...いや、シュレッダーだ!

   こんなにシュレッダー密度の高い部屋に入るのは、生まれて初めて。ていうか、シュレッダーだらけの部屋なんかないでしょ、普通。

   洗濯機や冷蔵庫を思わせるビッグサイズの「大容量モデル」には、数百枚もの紙をトレイに置くだけで自動で細断してくれる「オートフィードシュレッダー」があるとか。えー、でも一気に数百枚って...本当に平気なんですか? 紙が詰まりそうですけど...。

   すると半信半疑のJ子の前に、マーケティング アシスタントマネージャーの加藤永嗣さんがA4用紙をどっさり置いた。紙の束もここまで厚いと、もはや鈍器だ。

加藤さん「よいしょっと」
加藤さん「よいしょっと」

   ま、まさか...これ全部、一気に「オートフィードシュレッダー」に入れるわけじゃないですよね。ちゃんと何回かに分けるんですよね、ねえ!? 加藤さん!?

   加藤さんがスタートボタンを押して数分後、トレイを開けるとそこには何もなかった。あれほどの紙の束が忽然と姿を消したのだ、ただ事じゃない。「神隠し」ならぬ「紙隠し」にあったかのように。

...
...
コホン...
コホン...

細断後の小ささが常識の斜め上

   びっくりして、本来の目的を忘れかけていた! 私はここにパーソナルシュレッダーを見に来たんですよ!

   気を取り直して部屋の中を歩き回っていると、小ぶりのシュレッダーたちを発見。150センチ強のJ子の膝よりちょっと大きいくらい。さてはこれがパーソナルシュレッダーだな、私にはわかるぞ。

パーソナルシュレッダーたちがあらわれた!
パーソナルシュレッダーたちがあらわれた!

   同じ物が二つ...と思ったら、違うらしい。フェローズジャパン・プロダクトマーケティングの中島一憲さん曰く、左から「8MC」と「9Cd」だ。「マスターオブセレモニー」と「コンパクトディスク」の略ですか。

   違いました。

中島さん「8MCは、一度に8枚の紙を『マイクロカット』、9Cdは一度に9枚の紙を『クロスカット』できます。ホチキス留めしたままでも細断可能です」
J子「それはすごい!!...時に、マイクロカットとクロスカットってなんですか」

   聞けば聞くほどニューワードが出てくる。中島さんは「実際に見ていただいた方がわかりやすいですね」と、いくつかのシュレッダーの蓋を開けて、中から細断済みの紙を取り出した。

(左から)クロスカット、ミニカット、マイクロカット
(左から)クロスカット、ミニカット、マイクロカット

   こ、細かさが全然違う...! J子が知っているのはクロスカットだけだ。ミニカットやマイクロカットは指でなかなかつまめず、近くで息をするだけで簡単に飛んでいきそうで怖い。クロスカットでも細断面積160平方ミリ以下、細断幅は6ミリ以下のはずが、比べるとかなり大きく見える。ミニカットが米粒だとしたら、マイクロカットは砂粒だ。

   安全に関する国際規格(ISO/IEC)で分類された文書細断のセキュリティレベル(P-1~7で、数字が大きいほど細かく細断可)に対し、フェローズのクロスカットとミニカットがP-4、マイクロカットがP-5に相当するという(一部例外あり)。顧客データや口座番号、請求書といった取り扱いに注意が必要な文書はP-4、バランスシートや戦略文書など機密性の高い文書はP-5が最適だとか。

小さいとゴミの量が減る

   マイクロカットの魅力は「細断力」だけじゃないそうな! 中島さんがふと、私にこう聞いた...「J子さん、シュレッダーのゴミ捨て...好きですか?」と。

J子「できればやりたくないです。昔、退勤間際にゴミ箱をひっくり返してエライ目に遭ったので。以来、会社でシュレッダーを使う時は、中の箱に紙くずがぎゅうぎゅうに詰まっていても、力ずくで押し込んで動かしてます(ここまで一息)」
シュレッダーのゴミ捨てはできればやりたくありません
シュレッダーのゴミ捨てはできればやりたくありません

   はっ、シュレッダーのメーカーさん相手に私ったらなんてことを...。「というのは冗談で」と言いかけた瞬間、中島さんは「そうですよね」と何度も頷いてくれた。

中島さん「マイクロカットだと紙が細かくカットされる分、クロスカットと比べてゴミの出る量が減るんです。つまり、同じだけ紙を細断しても、マイクロカットの方がゴミ箱を交換する回数が少なく済むんですよ!」
J子「な、ナンダッテー!!」

   J子は決意した。かのパーソナルシュレッダーを買うときには、マイクロカットを選ぶっきゃない。

   気になるお値段を、フェローズジャパンの公式オンラインショップ「フェローズダイレクト」で恐る恐る調べると...それぞれ税抜で「8MC」は7980円、「9Cd」は6980円だった。両方とも1万円以下!? えーっ欲しい! 編集長、ポケットマネーで買ってくださーい!