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■NHKマイルカップ「カス丸の競馬GI大予想」
2歳王者グレナディアガーズは勝てるか?

   カス丸 はーい、ぼくカス丸きゃすう。春のGIは先週から毎週連続6連戦に入ったじぇい。この前の春の天皇賞はガジュマル爺が3連単◎〇▲の完璧予想で当てたきゃすう。今週は舞台が東京に移って、しかも距離も半分の「NHKマイルカップ」(2021年5月9日、東京競馬場、芝1600メートル)だじぇい。3歳の若駒たちのマイル王を決めるレースきゃすう。さっそく、予想にいくじぇい。カスヨ姉さんの本命◎はルークズネストきゃすう。3月のファルコンステークス(GIII、中京、1400メートル)を勝利して、波に乗ってる馬だじぇい。

「先行緩みなし」の馬が多い

   カスヨ その通りよ。NHKマイルはね、この後に行われるヴィクトリアマイルとか安田記念とかの古馬(4歳以上)マイル王者決定戦の舞台でもあるわね。マイルの王道コースなのよね。向こう正面の奥からスタートし、第3コーナーに向かって、約550メートルの直線を走ってワンターンして今度は正面の直線勝負となるわ。向こう正面ではスタート直後から緩い下りを走って第3コーナー手前が少し小高くなっているんだけど、それを超えるとすぐに下りに入るからスピードが緩まず、そのままゴールに向けて走る感じね。だから第3コーナーからのカーブで、ゆっくり走って息を入れることができないの。つまり思いのほか、スタミナが必要になるわけ。スピードに加えてスタミナがないと勝てないレースなのね。わたしの本命◎ルークズネストは、前走で2歳王者のグレナディアガーズを破ったんだけど、最初からゴールまでまったくスピードが落ちることなく走って勝ったのよ。今度は200メートル長くなるんだけど、先行できて、かつスタミナたっぷりの走りは、この東京マイルにぴったしよ。ちょっと折り合いに難があるのが心配なんだけど、東京競馬場のような左回りコースでは連対(2着以内)を外してないからチャンスは十分よ。

   カス丸 ふーん、なんだか強そうだじぇい。爺の本命◎はシュネルマイスターきゃすう。人気の一角だじぇい。

   ガジュマル爺 このレースはカスヨが言うように、スピードだけではダメで、スタミナが必要なんじゃ。昔から「東京のマイル戦は距離短縮組を狙え」と言われてきたもんじゃ。シュネルマイスターは前走が弥生賞(GII、中山、2000メートル)で2着じゃ。デビュー戦の札幌(1500メートル)、2戦目のひいらぎ賞(1勝クラス、中山1600メートル)は、ともにメンバー中最速の上がり(残り600メートルの走破タイム)をマークして末脚のスピードもあるんじゃ。クラシックレース第1冠の皐月賞への出走権を得ていながら、このレースに照準を合わせてきたことも本気度は極めて高いというもんじゃ。それにじゃ、鞍上があのクリストフ・ルメール騎手じゃ。これで優勝間違いなしじゃろ。

   カス丸 ふーん、こちらも強そうきゃすう。カスヨさんの対抗〇はまたも先行馬のピクシーナイトだじぇい。本命と潰しあいにならないきゃすう?

   カスヨ そうね、でもピクシーナイトのほうが逃げると思うわ。なぜかというと、ピクシーナイトが勝ってきたレースはすべて逃げてるからよ。ただ大外の18番に入ってしまったのがちょっとイヤね。でも、東京コースの向こう正面は直線が長いから大丈夫だと思うんだけど。ルークズネストは2、3番手でも勝ってるからね。それより4番に入ったバスラットレオンとの先頭争いが大変そうだわ。まあ、いずれにしろピクシーナイトは左回りでは2戦2勝と得意なのね。前走のアーリントンカップ(GIII、阪神、1600メートル)では休み明けに加えて、雨の降る馬場も合わなかったのか4着に敗れてしまったんだけど、一叩きされた今回はねらい目に間違いないわよ。

   カス丸 逃げ、先行勢は結構いるからペースは速くなるかもしれないきゃすう。爺の対抗〇はホウオウアマゾンだじぇい。この馬も前々でレースができるきゃすう。

   ガジュマル爺 ホウオウアマゾンは前走のアーリントンカップを1番人気で快勝したんじゃ。カスヨの対抗〇ピクシーナイトも破っておる。4コーナーを2番手で抜け出すと、2着のリッケンバッカーの追撃を1馬身4分の1退けた強い競馬じゃった。新馬戦から6戦すべて1600メートルを使われ、早くからマイラーとして育てられてきたんじゃ。2歳チャンピオンを決める朝日杯フューチュリティステークス(GI、阪神1600メートル)では3番人気に推されたんじゃが、グレナディアガーズの9着に敗れたんじゃ。が、今回は前走、キッチリ勝っての勢いがあるし、馬も成長しとる。鞍上に武豊騎手を迎えたことで、GI獲りの期待が膨らむというもんじゃな。

   カス丸 2歳チャンピオンのグレナディアガーズだけど、爺もカスヨさんも単穴▲だじぇい。3番手に落としたのはどういうこときゃすう?

グレナディアガーズの不安とは

   カスヨ グレナディアガーズは確かに強いわね。朝日杯もレコードで勝っているし、年明け初戦のファルコンステークスでもハイペースのレースをルークズネストの2着だったわ。あまり弱点がないんだけど、これだけスピードとスタミナをもつ馬がそろうとダントツという存在でもなくなるわね。まあ、年明け2走目だから上積みはあると思うけどね。

   ガジュマル爺 わしはグレナディアガーズについては左回りコースという点が疑問なんじゃ。デビュー戦が新潟で2着、次が中京で4着、3戦目の右回りの阪神でやっと勝っておるわけなんじゃ。前走も中京で2着じゃったし。それとデビューから1400、1600メートルを交互に走ってきて、スピードは十分なんじゃが、2000メートルの皐月賞には目もくれずにここに照準じゃ。つまり1600メートル超を走ってないからスタミナの点も少々怪しいんじゃ。まあ、そういうことで今回は3番手かな、と考えたわけじゃ。

   カス丸 ふーん、そういわれると確かにそうかもしれないきゃすう。ところで、NHKマイルは過去5年間、3着以内に9~14番人気の馬が来てるじぇい。去年は9番人気のラウダシオンが勝っているし、なんだか荒れるマイルという感じきゃすう。

   ガジュマル爺 それはじゃな、出走馬の力が均衡しておるからじゃ。この前の春の天皇賞みたいな長距離レースになれば、力の差がレースに出やすいんじゃが、マイルというレースはちょっとしたことで順位が入れ替わってしまうんじゃ。今年も伏兵がたくさんおるぞ。とりあえずわしは3頭あげておくが。まずは逃げ候補の一角、バスラットレオンじゃ。前走のニュージーランドトロフィー(NZT、GII、中山、1600メートル)を逃げて圧勝。待望の重賞ウィナーの仲間入りをしたばかりじゃ。昨冬の朝日杯ではグレナディアガーズの4着で、もともと力がある馬じゃ。この馬も勝ったときは逃げたときで、内枠に入ったからピクシーナイトに負けずに逃げるじゃろ。この馬の逃げる力はバカにはできんぞ。 次に距離短縮組のヴェイルネビュラじゃ。デビュー戦が1800メートル、次が2000メートル。前走が皐月賞トライアル、スプリングステークス(GII、中山1800メートル)で5着。重馬場で位置取りがやや後ろだったことが敗因じゃな。父が短距離王のロードカナロアであることを考えれば、1600メートルぐらいの距離がいいはずじゃ。戸崎圭太騎手が引き続き手綱を取り、一発を狙うということじゃ。 最後の1頭は差し馬のソングラインじゃ。牝馬じゃが、このレースと牝馬は相性が悪くないんじゃ。桜花賞では惨敗じゃったが、東京競馬場の1600メートルが2戦目の未勝利戦で2着(トーセンメラニー)に3馬身差をつけて圧勝じゃった。末脚の鋭さがウリで、左回りが得意ときておる。鞍上は前走に続き、GIレースに乗らせると怖い池添謙一騎手とくれば、一発の魅力は十分のはずじゃ。

   カスヨ わたしはまずタイムトゥヘヴンよ。前走のNZTは不利な外枠からの競馬で、終始外を回っての競馬だったわ。それでも2着だったんだからタイム差ほど悲観する内容じゃなかったわね。このレース連覇中の鞍上、デムーロちゃん(ミルコ・デムーロ騎手)の手腕にも期待だわ。もう一頭は、やっぱりこの馬を忘れちゃダメってやつよ。ランドオブリバティね。暮れのホープフルステークスで、4コーナーで逸走して以降、きさらぎ3着、スプリングS7着と物足りない成績が続いているんだけど、騎手が逸走してからおっかなびっくりで乗ってるのよね。本来、クラシック候補といわれた通り、底力があるんだからね。今回は鞍上も交替し、かつ逸走の原因が長すぎた距離にあると思われるから、距離短縮は歓迎のはずよ。近走の成績から人気を落とすことが考えられるし、馬券妙味は一番よ。

   カス丸 うーむ、毎年、このレースは悩むじぇい。でも、どんなレースでも安定感があって、先行できる馬から選ぶとなるとグレナディアガーズが本命◎きゃすう。