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『大家さんと僕』の矢部太郎さん 「父の日」に合わせて新作『ぼくのお父さん』

   『大家さんと僕』の大ヒットで知られるお笑い芸人・マンガ家の矢部太郎(43)さんが2021年6月17日、最新作『ぼくのお父さん』を新潮社から刊行する。父である絵本作家・やべみつのりさんと、自身の幼少期のエピソードを軸にした作品だ。6月20日の「父の日」にタイミングを合わせている。

40年前の東京・東村山が舞台

   『大家さんと僕』は矢部さんが初めて発表した漫画作品。2018年の第22回手塚治虫文化賞短編賞を受賞した。120万部突破した人気シリーズだ。

   今回の『ぼくのお父さん』は受賞後初の作品となる。いつも家にいて、ずっと絵を描いているお父さん。ふつうじゃなくて、ふしぎでちょっと恥ずかしい。ただの変わり者? それとも――。絵本作家の「お父さん」と幼い「ぼく」の交流を描いたほのぼの漫画だ。

   40年前の東京・東村山が舞台になっている。つくし採取、自転車の二人乗り、屋根から眺めた花火・・・。子どもを見守りながら、常識にとらわれず、のびのびと子どもと向き合い、親自身も成長していくストーリーだ。40ページ超の描きおろし。芸人から急に漫画家にもなった矢部さんの「原点」がうかがえる作品でもある。全編オールカラーの豪華版となる。

   矢部さんはお笑い芸人としてだけでなく、舞台やドラマ、映画で俳優としても活躍している。いまや、手塚治虫文化賞の審査員にもなっている。

父の笑顔は矢部さんにそっくり

   モデルとなったやべみつのりさんは、絵本作品に『かばさん』『ふたごのまるまるちゃん』『あかいろくんとびだす』『色セロハンあそび ぼくはうみ わたしはひかり』などがある。 小柄で、笑顔が矢部さんにそっくりだという。

   矢部太郎さんは、次のようにコメントしている。

「子供の頃、いつも一緒に遊び、絵を描いていた父が『みんなのお父さんとは違うなあ』とふしぎで、はずかしいこと、わからないことがたくさんありました。漫画に描くうちに......余計にわからなくなりました(笑)。父に読んでもらったら、『こんな理想の父親みたいに描かないでよ~』と言われて、どこをどう読むとそうなるのか、やっぱりわかりません(笑)。そんな『ぼくのお父さん』、みなさんも何か忘れていたことを思い出してもらえたりしたら嬉しいです。あと、ちょっと笑ってもらえたらさらに嬉しいです」

   定価1265円(税込み)。