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愛知県民は「あんこコーヒー」好きでしょ 小倉トーストから連想?30人に調査したら

   コーヒーに、あんこを入れて飲む「あんこコーヒー」がきょう2021年6月23日、世間の注目を集めた。スターバックス コーヒー ジャパンが、各地の従業員のアイデアを元に商品化した全47種のドリンク「47JIMOTO フラペチーノ」を発表したのが発端だ。

   愛知バリスタが考えたのは「愛知 でらうみゃ あんこコーヒー フラペチーノ」。愛知県と言えば、ご当地グルメ「小倉トースト」のイメージから、確かに「あんこ」が連想される。では同県民にとって「あんコーヒー」とは身近な飲み物なのか。愛知県に縁のある男女28人に聞いた。

  • 記者が1分で作った「あんこコーヒー」
    記者が1分で作った「あんこコーヒー」
  • 記者が1分で作った「あんこコーヒー」

名古屋で生まれ育ったのに「聞いたこともない」

「生粋の名古屋民ですが、あんこコーヒー、飲んだことないです」(名古屋在住40代女性Aさん)
「愛知に小学2年生の頃から住んでいますが、あんこコーヒー飲んだことないです。聞いたこともなくて」(愛知県内在住、40代女性Bさん)

   調査の結果、このように「飲んだことがない」派が最多の20人となった。その20人に「愛知県民にとって、あんこコーヒーは『おなじみ』なのか」と尋ねると、「おなじみ」とはっきり答えたのは3人に留まった。愛知県内在住、20代女性Cさんはそもそも「あんこが嫌い」で、「あんこ=名古屋人が好んでいるというイメージなので、肩身が狭い(笑)」。ただ、「あんこコーヒーは昔からある印象」だという。

   一方「おなじみじゃないと思う」は10人、「わからない」が3人。名古屋市に本社を置く喫茶店チェーン「珈琲所コメダ珈琲店」のメニューに、コーヒーに小倉あんが入ったデザートドリンク「小豆小町 葵」があるため、「見知ってはいる(2人)」、「ああ、あるねという程度」の認識だと話す人や、あんこコーヒーではなく「小倉トーストとコーヒーの組み合わせなら、なじみがある」という意見も。

   飲んでみたいかは、意見が分かれる。「愛知県民になって10数年ですが、初耳です。率先して飲みたくはない」(愛知県内在住、30代女性Dさん)というように、あまり口にしたくはないと考える向きがやや多い。「飲もうと思ったことはあるが、結局注文せずに終わった」(愛知県在住、30代女性Eさん)と、興味を示す人も一部いた。「コーヒー風味のおしるこを想像したら、意外にアリかもと思った」とは名古屋在住、50代男性Fさんの談だ。

   名古屋市在住の30代男性Gさんのように、あんこコーヒーよりも「小倉トーストとコーヒーのセットがいい」という人は複数いた。別にコーヒーとあんこを混ぜなくても、との考えのようだ。

「冬にホットで飲んだが、実にホッとする味」

   あんこコーヒーが明確に「好き」なのは4人。愛知県内在住、20代女性Hさんは「少しビターな飲むぜんざいという感じです。お餅などのトッピングがほしくなります。冬にホットでいただきましたが、実にホッとする味」とお気に入りの様子だ。

   作家で、名古屋めし料理家のSwindさんも「あんこコーヒー」ファンだ。「もちろん大好きです! 時々飲みます! あんことコーヒーの相性の良さは小倉トースト+コーヒーで実証済みですが、あんこコーヒーにすると一体感が増してさらにおいしい」と太鼓判を押す。ただSwindさんが足を運んでいる名古屋の個人経営喫茶店では、ほぼ見かけないそう。

「小倉トーストなどのように『名古屋めし』と呼べるまでは広まってないかなと思います。とはいえコメダには『小豆小町』がありますし、以前には元町珈琲(編注:名古屋市に所在)も小倉珈琲の名称で販売していました。タリーズコーヒーも、あんこコーヒーアレンジメニューを、ゴールデンウイーク前後に限定販売していたようです」

   そのほか少数派としては、「飲んだことはあるが、好みではなかった(2人)」、「嫌いではないが、糖分の入ったコーヒーをあまり飲まないので、すすんで飲まない(1人)」「好きでも嫌いでもない(1人)」となった。

コーヒーにあんこ一杯入れて「試飲」

   「あんこコーヒー」を実際に味わってみよう。

   コーヒーにあんこをスプーン一杯分入れて混ぜるだけの「お手軽仕様」だが、記者も実際に作ってみた。普段、コーヒーをブラックでしか飲まないため、一口飲んでまず「甘いな...」と感じたが、砂糖を足すより「甘み」がガツンと来なくて飲みやすい。

   同僚9人に試飲してもらったところ、以下のような結果になった。

・おいしい(7人)
「あんこが入っていると言われなければ、こういう飲み物だと思って飲んだと思う。自然な味」
「あんことコーヒーという組み合わせは想像したことがなかったが、意外に合う」

・口に合わない(2人)
「わざわざ混ぜなくてもいいと思う。あんことコーヒー、それぞれに分けて飲みたい」