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■スプリンターズS「カス丸の競馬GI大予想」
ダノンスマッシュ春秋連覇なるか

   カス丸 はーい、ぼくカス丸きゃすう。春の宝塚記念以来、3か月ぶりだじぇい。やっと待ちに待った秋のGIシリーズが始まるきゃすう。夏競馬は途中まで絶好調だったけど、お盆からの長雨ですっかり負けがこんでしまったきゃすう。秋晴れの下でリベンジしたいじぇい。まずは短距離王者決定戦のスプリンターズステークス(2021年10月3日、中山競馬場、芝1200メートル)きゃすう。人間様でいえば、陸上100メートルの王者決定戦だじぇい。大穴狙いのカスヨ姉さんの本命◎はダノンスマッシュ。全然穴どころか、1番人気候補きゃすう。「穴狙い」返上だじぇい。

ダノンスマッシュVの理由

   カスヨ まあ、こういうときもあるのよ、カス丸。今回はスプリンター王者のグランアレグリアが天皇賞に出るとあって、王者不在なのよ。つまり春の王者決定戦だった高松宮記念の時と同じ。その時勝ったのがダノンスマッシュなのね。まあ秋になって3歳なんかの生きのいい若駒も出てきたんだけど、ダノンを上回るほどではないわね。そういうことだから仕方ないのよね。それとダノンスマッシュはね、ひところ「前哨戦は強いけど、本番はダメ」と言われ続けていたんだけど、ここんところレース間隔を空けるようになったら俄然成績がよくなったのよ。高松宮記念もそうだったんだけど、今回は前走から5か月間も空けてきたわ。以前は前哨戦に勝って1か月くらい後に本番のペースだったんだけど、これでは疲れが残るということが陣営でもわかったのね、たぶん。だから、ますます勝算が強まるばかりなのよ。この馬を上回るのが現状ちょっと見当たらないのよね。

   カス丸 ふーん、そんなに鉄板鉄壁きゃすう? 負けたら「穴狙い」返上で、大笑いもんになるじぇい。「競馬に絶対はない」と教えてくれたのはカスヨさんきゃすう。しかも今回は台風が通った直後だから、ひと筋縄ではいかないじぇい。ところで、ガジュマル爺の本命◎もダノンと並んで1番人気候補のレシステンシアきゃすう。両方とも堅い決着と見てるわけだじぇい。

   ガジュマル爺 4歳馬レシステンシアはデビュー後11戦して馬券をはずしたのは、わずかに2回のみじゃ。それはいずれも1600メートル、つまりマイル戦じゃ。今回は2ハロン(400メートル)短い距離じゃ。これまで2戦2連対。春の高松宮記念は2着、前走のセントウルステークス(GII、中京)では1着。今回上位人気になるクリノガウディーやジャンダルム、ピクシーナイトを封じ込めたんじゃ。この馬は逃げ馬のイメージがあるんじゃが、最近は控えて差す競馬もできるし、自由自在なんじゃ。台風で重馬場になったとしても、荒れた馬場は苦にはせんから大丈夫じゃ。それと12番枠とやや外枠に入ったのも好都合じゃ。おそらく前日の土曜日は台風一過で晴れるとはいえ、台風の後で馬場はぐちゃぐちゃのはずじゃ。芝コースでは6レースあるから、これで相当荒れた馬場になってしまうじゃろ。内枠に入った先行勢にとっては、最後の直線で伸びなくなるから嫌なはずじゃ。外枠なら最後の直線で馬場の真ん中あたりに持ち出せば存分に末脚を発揮できるはずじゃ。今度こそ、GI奪取は間違いないというもんじゃ。

   カス丸 なるほど、外枠有利な馬場状態になるきゃすう。カスヨさんのダノンスマッシュは14番枠だから、いまの理屈でいけば同じように有利だじぇい。この2頭でワンツーだった春と同じことになるシーンもあるきゃすう?カスヨさんの対抗〇は差し馬のジャンダルム、3番手の単穴▲も同じ差し馬の7番枠タイセイビジョンだじぇい。

   カスヨ 馬場についていうと、今の中山競馬場は7年前の改修の後、水はけがよくなっているわね。土曜、日曜ともに晴れの予報だから、おそらくやや重か良馬場になるんじゃないかしら。でも内ラチ(柵)沿いはボコボコになってるわね、きっと。展開を読むと、ビアンフェ、ファストフォース、メイケイエールあたりが内枠だからバンバン最初から飛ばすわね。これに一番外枠になったモズスーパーフレアが加わって先行争いは相当熾烈なものになるわね。だから直線で外側にさっと位置取りしやすい外枠勢で、かつ末脚がしっかりしている馬を選ぶことになるわよ。ジャンダルムとタイセイビジョンはこの条件にピッタリなのね。レシステンシアが勝ったセントウルステークスでジャンダルムは4着、タイセイビジョンは7着だったわ。でもジャンダルムは上がりタイム(最後の600メートルの記録)が32秒6で1番よ。タイセイビジョンは上がり2番手の32秒7とこちらもいい脚を持っているわ。ジャンダルムはスタートで出遅れ、タイセイは途中で不利があったけど、これらがなければ優勝争い必至だったわね。今度は2頭とも馬場の外を突いて突っ込んでくるわよ。

   カス丸 ふーん、どこまで伸びてくるかだけど、要注意きゃすう。爺の対抗〇はクリノガウディーだじぇい。去年の高松宮記念では1着入線したけど、斜行したため4着に降着された馬きゃすう。その後の成績見ても強いのか弱いのか、はっきりしない馬だじぇい。

   ガジュマル爺 たしかにカス丸が言うようなところがあるんじゃが、今年5月に岩田康誠騎手が手綱を取るようになってから2連勝じゃ。前走のセントウルステークスは3着じゃったから、ともかく成績が安定してきたのは間違いないんじゃ。セントウルでは勝ったレシステンシアに0秒2差に詰め寄って、もうひと伸びだったんじゃ。調教では元気いっぱいに追えているので好調をキープしておるから今回、平均~ハイペースは必至じゃろうし、展開もこの馬に向きそうで、汚名返上といきたいもんじゃ。

追い込み勢か先行勢か

   カス丸 クリノガウディーは左回りにばかり良績があるから、右回りの今回は疑問視する声もあるじぇい。さて、堅い決着になるのか、台風一過後の大波乱になるのか、穴馬勢にはどんなのがいるきゃすう?

   カスヨ 末脚自慢でいうと、昨年3着のアウィルアウェイもあげておくわ。昨年は4コーナーで一番後ろから追い込んできたわ。今年は外の13番枠に入ったから、さきほどあげたジャンダルムやタイセイビジョンと一緒になって突っ込んでくる可能性が大きいわね。昨年以上に先行勢が揃っているし前半が激流になることは必至だから昨年のような直線一気が見られるかもしれないわね。あと先行勢をあげてないんだけど、粘り残りがあるとするとファストフォースね。夏競馬の小倉競馬場であったCBC賞では52キロという軽ハンデを生かして1分6秒0の日本レコード勝ちよ。続く北九州記念では3キロ増を克服して2着と好走。勝ったヨカヨカとの斤量差4キロを考えると強い競馬だったわね。レコードはフロックなんていわれたけど、底力がある馬なのね。今回、ゴール前に急坂がある中山競馬場でどこまでやれるかがカギだわね。最後にメイケイエールかしらね。この馬は本当に「じゃじゃ馬」なのよね。たしかに能力は高いんだけど、レースになると自分の前に他の馬がいることが許せないんだわね。必ず引っかかり気味になって先頭に行こうとしてバテて負けちゃうのね。でもデビューからファンタジーステークスまでの3連勝の内容は未来のスプリント王者誕生を予感させるものであったのも間違いないのよね。能力高いクセ馬への対応力がナンバーワンともいえる池添謙一騎手が今回手綱を取るということで変わり身があれば怖い一頭になるわね。

   ガジュマル爺 わしはまずエイティーンガールじゃな。アウィルアウェイとともに牝馬の代表的な追い込み馬じゃ。それにアウィルアウェイは荒れ馬場がダメじゃが、こちらは荒れ馬場をものともせんところが特長なんじゃ。台風の後という条件からすると、今回は一発あってもおかしくないはずじゃ。それと先行勢ではやはりモズスーパーフレアじゃろ。一番外の枠になったんじゃが、今回だけはこれが有利に働くはずじゃ。スタート直後のスピードはこのメンバーでもナンバーワンじゃから、これまでのように内ラチ沿いを先頭に立つんじゃなく、外側から先頭に立ったまま最後の直線に入り、そこから馬場の中ほどを走り抜ければ十分勝算があるはずじゃ。この馬の強みは二枚腰なんじゃ。速いスピードで先行し、なおかつ最後にもう一度スピードアップできるんじゃ。内側の先行勢は荒れ馬場で伸びないじゃろうし、外から来る差し馬勢を封じ込める末脚はこの馬特有の二枚腰で跳ね返せるはずじゃ。それと6歳にはなったが調教でも迫力満点じゃから衰えは微塵も見られんわい。

   カス丸 うーん、台風の後の馬場状態と展開が難しいきゃすう。でもここは前残りありとみて、モズスーパーフレアを本命◎でいくじぇい。