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「NHK受信料」コロナ禍でも訪問員が家に来る でも来年は様変わりしそう

   新型コロナウイルスの感染拡大が深刻だ。対面によるさまざまな活動を避けねばならない状況は、なかなか好転しない。

   人との接触がはばかられる日々で、各家庭を訪れて契約の案内を行う「あの人たち」が気になった。そう、NHKの受信契約を求めてやってくる訪問員だ。

  • 受信契約業務がたびたび話題となるが 画像はNHK放送センター
    受信契約業務がたびたび話題となるが 画像はNHK放送センター
  • 受信契約業務がたびたび話題となるが 画像はNHK放送センター

感染対策をして「ご案内」

   公式サイト「NHK受信料の窓口」に、「訪問員の対応について」というページがある。新型コロナ感染拡大防止のため、所定の対策を行った上で「放送受信契約のご案内などをさせていただきます」と説明があった。対策内容には、手洗いの徹底、マスクの着用、手指消毒、そして「身体的距離の確保」が挙げられている。

   コロナ禍はもう2年続くが、この間も直接家庭を訪問して受信契約を促していたのだ。

   東京都在住の3人に取材した。20代男性Aさんの場合、2021年9月ごろに一度、NHK受信契約の訪問員が訪れたことがあるという。この時はインターホン越しで「忙しいので」と伝え帰ってもらったと明かす。訪問員のコロナ対策については「カメラ越しのため、よくわからなかった」と話した。

   20代女性Bさん。21年10月〜11月ごろに一度、自宅にNHKの訪問員が来たと話す。女性もインターホンのみで対応し、玄関には出なかった。何か特段の対策をしていたか聞くと「マスクぐらいでしょうか」。インターホンのカメラ越しに見てみると、玄関とは1メートル弱ほどの距離を空けていたとのことだ。

   20代女性Cさんは21年の秋ごろ、居住するアパートの別の部屋から住民とNHKの訪問員によるものと思われる会話が聞こえてきたと取材に対して語った。

「訪問によらない営業」へ

   ただ、こうした訪問員が家にやって来るスタイルは変わっていくようだ。

   NHK公式サイトに掲載されている2022年度版「収支予算と事業計画の説明資料」には、受信契約や受信料の収納業務について「訪問要員体制」を縮小していくとある。「デジタル」を活用し、経費削減などを図るため「巡回訪問営業」から「訪問によらない営業」へ業務モデルを転換するとしている。

   22年1月12日付朝日新聞デジタルによると、 NHKは同日、「戸別訪問をして受信料の契約をする外部スタッフを削減し、半数超を占める外部業者への委託契約は2023年9月までに全廃する方針」を明かしたという。業者への委託が対象で、個人の委託契約のスタッフは残る見通しとのことだ。