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首都圏「大雪の朝」になったらつらい 入試日と重なる受験生は不安

   東京都心では2022年2月10日、2センチの積雪が観測され、11日にかけても雪が降ると予想されている。11日には、明治大学・政治経済学部や慶応義塾大学・看護医療学部などが入学試験を実施する。

   受験シーズンと降雪が重なり、交通機関の動向に不安を抱く受験生をツイッターで見かける。実際、雪が首都圏の交通機関に打撃を与え、入学試験に影響した事例が過去にあった。

  • 1月6日も都心で雪が降ったが(画像は東京メトロ・西新宿駅)
    1月6日も都心で雪が降ったが(画像は東京メトロ・西新宿駅)
  • 1月6日も都心で雪が降ったが(画像は東京メトロ・西新宿駅)

2014年には鉄道の運休や遅延

   日本経済新聞(電子版)2011年2月15日付記事によると、この日は東京で2センチメートルの降雪が観測された。雪の影響で、東海道新幹線は始発から5~10分の遅れ、JR青梅線でも運転の見合わせがあったが、この日の大学入学試験などは予定通り行われたとのことだ。

   だが2014年2月8日は、大きな影響が出た。同日付の毎日新聞(中部夕刊)によると、東京都心で数センチの雪が積もり、JR各線で運休や遅延が出て受験生の足を直撃。首都圏の私立大学は相次いで入試の開始時間を繰り下げたという。

   同年2月15日付の日本経済新聞(大阪夕刊)によると、関東甲信などで大雪となり、都心で27センチの積雪を観測。首都圏の在来線や私鉄各線は運転を見合わせたり、本数を減らしたりした。

   この日も受験生を悩ませた。早稲田大公式サイトにある広報誌「CAMPUS NOW」新緑号(2014年)によると、2月15日に一般入試を実施した法学部や翌16日の基幹理工学部などでは、雪の影響を受けた受験生に試験開始時刻の繰り下げや、別室受験などの対策を行った。

息を切らして試験会場に走る

   2014年2月、積雪のあった日に都内の大学を受験した男性に取材した。

   「私は電車が30分ほど遅れたのですが、それだけで何だか不安になりました。予定よりも早く会場へ行き、余裕の持てる時間や環境を作り出すべきだと思います」

   記者自身も、14年2月15日の入試経験者だ。バスが遅延し、降車後には息を切らして試験会場に走った。しかし校門に着いたところで試験開始時刻が雪で繰り下げられていたことを知り、拍子抜けして集中力が切れてしまった記憶がある。雪の影響が気がかりなら、大学の発表は都度確認した方がよさそうだ。

   あす2月11日、降雪による影響が予想されることに伴い、入試を行う予定の青山学院大や明治大は、試験場には時間に余裕を持って移動するよう呼びかけている。また時間の繰り下げなど、試験の実施に関する情報は大学ウェブサイト上で発表するという。