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「ミルメーク」今も給食で現役 粉と液体、全国で提供だが知らない人も

   牛乳に味を付ける「ミルメーク」は、学校給食で提供される。誕生から半世紀が過ぎた今も、全国47都道府県で使われている。半面、「知らない」という人も多い。

   ミルメークには、顆(か)粒・粉末と液体と異なるタイプがある。長い歴史のある製品だが、意外と知られていない面があるようで、ツイッター上ではさまざまな驚きが飛び交っている。

  • どのタイプを使った?(大島食品工業公式サイトから)
    どのタイプを使った?(大島食品工業公式サイトから)
  • どのタイプを使った?(大島食品工業公式サイトから)

1967年に誕生

   日本乳業協会公式サイトによると、学校給食で脱脂粉乳に代わり一部地域で国産牛乳が提供されるようになったのが1958年。ミルメークはその9年後、1967年に誕生した。

   実は、学校給食でなじみのある人と、全く知らない人に分かれる品だ。周囲の人に聞いてみると、東京都出身者4人はいずれも給食では出なかったという。20代Aさんは、「粉状しか知らないのと、昭和にしかないと思っていた」。40代Bさんからは「つい最近、テレビ番組で見て知りました」との回答が。

   新潟県出身の20代Cさんは、液体タイプが給食で登場したと話した。50代のDさんは、小学生時代を静岡市、長野県松本市、栃木県宇都宮市で過ごしたが、いずれでも顆粒・粉末タイプのミルメークが出たという。一方、提供のなかった地域出身者のなかには、年代問わず「初めて知った」という声があった。

   ミルメークを製造する大島食品工業(名古屋市)に取材した。広報によると、学校給食の献立にミルメークを採用するか否かは、市区町村単位で判断される。そのため、ミルメークが提供されない地域があるという。それでも、「昔と変わらず、全都道府県でご愛顧いただいています」。

液体はパック牛乳用に開発

   ミルメークは、顆粒・粉末タイプが初代だ。液体タイプは、同社公式サイトによると1978年に登場した。「瓶牛乳からパック牛乳にかわる学校が増えたため、パック牛乳用に開発したチューブタイプのミルメークを発売」とある。ストローの挿し口に合わせて注入できるようにしたのだ。

   学校給食で、一番ミルメークを飲んでいる自治体を聞くと「長年、愛知県が1位で千葉県が2位です」。そこで複数の自治体に、顆粒・粉末と液体どちらを提供しているか取材してみた。

   トヨタ自動車の地元、愛知県豊田市の学校給食協会は、液体タイプのコーヒー味ミルメークだと答えた。毎月1回提供しているそうで、「少なくとも、20年前から使っていると聞いています」。千葉市の教育委員会事務局学校教育部保健体育課に聞くと、液体タイプのミルメークを提供していると担当者は明かした。液体には「コーヒー」と「ココア」の2つの味があるが、学校によって違うとの話だ。大阪府豊中市でも、液体タイプを出している。味はココアで、前年が夏と冬に1回ずつ提供があったそうだ。