J-CAST ニュース ビジネス & メディアウォッチ
閉じる

YouTube再生2600万回も スリルが人気「巨大滑り台」の安全性 

   ユーチューブ(YouTube)では、巨大な滑り台を紹介する動画がある。その中でも愛媛県今治市にあった「朝倉緑のふるさと公園」の滑り台を紹介する動画は、2600万回以上の再生がされている。

   ワクワクを感じさせる大型サイズの滑り台。だが市に確認すると、既に撤去されていた。

  • 「常識的な使い方」が求められる(写真はイメージ)
    「常識的な使い方」が求められる(写真はイメージ)
  • 「常識的な使い方」が求められる(写真はイメージ)

現役の巨大滑り台も

   朝日新聞2018年2月23日付記事によると、「朝倉緑のふるさと公園」の滑り台は、「テレビのバラエティー番組でも『日本一危険な滑り台』などと紹介」された。猛スピードで滑る人の動画が公開されていたためだ。市は2016年、一度使用を禁止。注意喚起の看板を立てるなどして再開したが、その後に2歳児がけがを負い、再び使用を禁じた。それでも使われている形跡があったため、安全を確保できないと判断、撤去を決めたとした。

   この報道時点では撤去「予定」だったが、J-CASTトレンドが市に事実確認したところ、2018年中に滑り台は撤去したという。

   現役の巨大滑り台もある。須磨離宮公園(神戸市)に設置されている「ジャンボすべり台」は、コンクリート製で、長さ約20メートル。テレビの深夜番組で度々、スピードが出てスリルを味わえる滑り台として取り上げられる。J-CASTトレンドは、須磨離宮公園に取材した。

スピード抑制に対策

   そもそも、公園側としては「スピードが出ることは『売り』にしていない」と担当者。コンクリート製のため、ステンレス製滑り台と比べるとスピードは出にくいそうだ。さらに、スピードを抑制するために、途中で一度平坦にしている部分があると話す。

   しかし、大人が使用する場合にはスピードが出やすいため、「滑り台の横や公式サイトで、注意書きを掲載しています」。テレビ番組を見た人から滑り台についての問い合わせがあった際にも、使用時は注意するように伝えていると述べた。

   「常識的な使い方であれば、けがはほとんど起こらないと思います」と公園の担当者。過去に高齢女性が使用してけがをした事例はあったが、取材に応じた担当者が着任してから6年は事故が起きたことはないという。