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「NFT付きカード」で転売ヤー対策 ソフビフィギュアに付属、所有者情報追う

   情報通信事業を手掛けるFUWARI(東京都千代田区)は、NFT(非代替性トークン)マーケットプレイス「HINATA」で発行したNFTが入手できる限定QRコード付きカードを、アートトイに付属させ、所有者情報を追跡する実証実験を行っている。

   アートトイマーケット「okbase」を運営する、オープンキッズベース(東京都中野区)と連携して、2023年2⽉25⽇、開始した。

  • 寿司の擬獣化作品「スシニギリス」のソフビフィギュア
    寿司の擬獣化作品「スシニギリス」のソフビフィギュア
  • 寿司の擬獣化作品「スシニギリス」のソフビフィギュア

「3つがセットになった商品」がカギ

   NFTとは、ブロックチェーン技術の活用により、コピーが容易なデジタルデータに対して唯一無二な資産的価値を付与するもの。オリジナルであることを証明でき、アート作品の売買などで活用されている。

   発表資料によると玩具ホビー業界では、いわゆる「転売ヤー」による商品買い占め対応にメーカーや個人クリエイターが追われ、大きな問題となっている。

   今回の取り組みは、非デジタル商材のアートトイ(ソフビフィギュア)にNFT付きカードを付属させ、所有者情報を取得・追跡する。フィギュア本体に加え、NFTのQRコードが掲載された限定カード、描き下ろしのNFTアートの3つがセットになった商品だ。この3つが全て揃った状態を「本物」としている。1つでも欠ければ商品価値が下がるため、結果的に不当な転売を抑制する効果を発揮させるのが目的だ。

   実証実験は、日本のデザイナー「クマコロ氏」が制作した寿司の「擬獣」化作品「スシニギリス」の1/1ソフビフィギュアから開始した。全4種で、それぞれ限定描き下ろしイラストカードのQRコードを読み込むことで、イラストのNFTを入手できる。このNFTは、HINATAの「マイコレクション」内でいつでも確認できる。