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「しゃぶ葉」ユニークな商品開発 ファンと共同で生み出した「博多豚骨だし」

   しゃぶしゃぶレストラン「しゃぶ葉」には、商品開発やサービスの改善に「ファン」に参画してもらう取り組みがある。ファンコミュニティー「しゃぶしゃ部」だ。「しゃぶ葉がどのくらい好きか」といった内容を記載する入部届を出し、審査に通った人が加入できる。参加費は無料だ。

   2023年11月30日には、「しゃぶしゃ部」のファンと共に企画した「博多豚骨だし」を全国発売した。その経緯を取材するため、J-CASTトレンドは「しゃぶ葉 四谷店」に向かった。

  • 客と共同開発した「博多豚骨だし」(写真右)
    客と共同開発した「博多豚骨だし」(写真右)
  • 客と共同開発した「博多豚骨だし」(写真右)
  • 火が通った肉を持ち上げると「博多豚骨だし」の良い香りがして、今にも食べたくなる
  • しゃぶ葉開発チーム・岡田智子さん(写真左)と
「しゃぶ葉」ファンコミュニティー運営元「Asobica」取締役・小父内信也さん

「しゃぶしゃ部」参加者にアイデア募る

   「博多豚骨だし」につながる新商品開発は、「しゃぶしゃ部」参加者74人に向けて、しゃぶしゃぶの新作の「だし」に関するアイデアを呼びかけたのが起点だ。82個のアイデアが集まり、「しゃぶしゃ部」でのユーザーアンケートや、しゃぶ葉のなかで議論を重ねた。その結果「博多豚骨だし」は2位に。1位に輝いたのは「焦がしニンニク醤油だれ」で、両方を新作として実際に発売したのだ。

   「博多豚骨だし」は、豚骨・鶏がらエキスに魚醤を合わせ、濃厚でまろやかな風味が特長。実際に試食するため、このだしに合いそうな野菜をバイキング形式の容器から選んで、皿に盛っていった。

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たくさんある野菜の中からだしに合いそうな野菜を盛る

   肉が席に届いた。温まった「博多豚骨だし」に、野菜と肉を入れていく。既に、だしのいい香りがする。

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「博多豚骨だし」(写真左)

   肉と野菜に火が通ったので、小皿に盛り、だしと一緒に食べる。甘い味の中にしょっぱさがあり、とにかくおいしい。箸が止まらない。だしもそのままスープとして飲んでしまいそう。

   ここで、同じく「しゃぶしゃ部」が生んだ、味変ができる「焦がしニンニク醤油だれ」につけて食べてみた。

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「焦がしニンニク醤油だれ」を入れた様子

   「焦がしニンニク醤油だれ」は、九州ラーメン「黒マー油」から発想したオリジナルのつけだれだ。にんにくを細かく砕き、油でじっくり揚げていることが特徴。九州ラーメンだしに、より近い味わいに変化し、コクがあって食べやすかった。

ラーメン店を「はしご」して味を研究

   しゃぶ葉開発チーム・岡田智子さんに取材した。「しゃぶしゃ部」内で実施されたユーザーアンケートは、回答が文字だけしかない。「博多豚骨だし」は名前にインパクトがあり、味をイメージしやすいことから、票数が多かったのではないかと話す。

   「博多豚骨だし」開発にあたり、チームで、「最後までおいしい味の濃さ」を探すため、ラーメン店を「はしご」して味を研究。加えて、市販の豚骨系鍋だしの研究も行ったという。

   現在、「博多豚骨だし」は、過去フェアと比較し、平均販売数は100人当たり約26食のオーダーがあるそうで、かなり人気のメニューだと話した。