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「国民はキチンと調査してきたと思うよね」

   インフルエンザ即効薬「タミフル」。厚労省は3月22日、辻哲夫事務次官が会見し、これまでタミフルの服用と異常行動の因果関係について「否定的」としてきた判断を撤回した。

   その前日の会見では「否定的」との判断を固持したばかり。中1日おいて前言をがらり変える豹変ぶりにはびっくりだ。当然、会見では記者から豹変の根拠を厳しく問われたが、辻次官は答えに窮し一時会見が中断する一幕も。

   厚労省は、因果関係の調査で最も重視すべき、異常行動に走ったが命は助かった患者への聞き取り調査などは調査対象から除外してきたというから不可解というほかない。

   キャスターの小倉が「いままで堂々と会見し、(否定的と)結論を述べてきたのだからキチンと調査していると国民は思いますよね」。厚労省は、患者を魂を持った「人間」というより、単なる「人体」としか見ていない、と勘繰りたくなるお粗末さだった。