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「あす6月2日午後9時からの放送です」

   『アジアの歌姫』と呼ばれた42歳のテレサ・テンが、タイ・チェンマイのメイピンホテルで急死してから12年がたった。今でも日本をはじめ東アジアではDVDがよく売れている。

   今朝の『スパモニ』は、彼女を扱ったスペシャルドラマ『テレサ・テン物語―私の家は山の向こう』の予告宣伝で、テレサ役の木村佳乃が出演。あわせて『テレサ・テン急死の謎』に迫った。

   出身地の台湾はもちろん、中国でもひそかに人気を得ていながら、反目しあう台湾と中国の政治の現実に利用、翻弄されたテレサ。天安門事件をきっかけに両親の母国である中国に失望し、漂泊の旅のなかで急死した彼女の数奇な運命を簡単に紹介した。

   しかし肝心の急死の謎について、これまで報じられてきた域を出ていない。「気管支喘息による発作」や「中国の民主化運動の関連での暗殺」という説を取り上げただけだった。

   『急死の謎』の解明は手に余る。結局、番組の狙いはドラマの宣伝。特別出演の木村が「演じていて彼女がとても大好きになりました。ぜひ見てください」とコメント。キャスターの赤江珠緒も木村に呼応して「あす6月2日午後9時から2時間半にわたって放送します」とダメ押し。

   かつて、中国民衆の間で『昼は老鄧(鄧小平)、夜は小鄧(鄧麗君=テレサ・テン)に支配されている』というジョークがはやったという。ドラマの出来栄えを期待したい。