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清水ミチコのナレーション、おちょくり精神が面白い

   NHKのBSハイビジョンで放送している「世界ふれあい街歩き」という紀行番組がある。これはお気に入りで、毎週見ている。

   世界のいろんな街に行って、カメラがあちこち動いていく。その映像をナレーターが説明していくんだが、ナレーターがあたかも現場にいるかのような作り方が面白い。

   スペインの巡礼街道の回では山本太郎、マラッカ海峡に面する街のときは桂文珍と、ナレーターは毎回かわる。むちゃくちゃ面白かったのは、清水ミチコが担当したスペインのトレドの回だ。彼女独特のおちょくり精神が発揮されているのがとてもよかった。

   カメラマンが撮ってきた映像にほとんど手を加えないで、ナレーションだけで演出するため、ナレーターのキャラクターで番組の雰囲気が決まる。ナレーターの個性と「人の目線」のカメラがあいまって、暖かさが漂う紀行番組になっている。

   紀行ものといえば、同じNHKのBSハイビジョンで「ヨーロッパ空撮紀行」という番組もある。こちらは空から撮影した街の映像を流す。この前はオスロを撮影した景色をレポートしていたが、人間がうごめいている感じがなく、とても冷たい印象がした。

   紀行番組はやはり人間の目線で撮ったほうがいい。

      世界中 どこでものぞく カメラの眼