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社保庁「裏マニュアル」に小倉リアルに怒る

   週明けの番組オープニングは、天気の話題だった。東京都心では期待外れに終わった低気圧。雪に強い自動車のタイヤを購入して待っていたという司会の小倉智昭が「降ってもらわないと…」と笑わせて一件落着――といかないのが「とくダネ!」という番組だ。

みなさん、騒いでもらいましょうかね

   こまでで2分以上経過しているが、さらに続く長いトークが本題の年金問題である。小倉が手にしていた朝日新聞によると、宙に浮いた年金の照合作業で、社会保険庁が「裏マニュアル」を作成していたという。

   たとえば、昔働いていた会社のことが漏れてる、と窓口に来た人がいたとする。事務所のほうに、それらしい記録があっても、加入者が自分で事業所名などを思い出さない限り、統合しない。「『あ』からはじまる会社じゃないですか?」などといったヒントは一切ダメなのだそうだ。

   実際に、50年前につとめていた会社の名前が思い出せず、照合できなかった人もいるという。「なりすまし」を防ぐため、と社保庁は説明するが、杓子定規な対応に小倉は語気を強めてクレームをつける。「社会保険庁がやったことでしょ、コレ!」「加入者のほうが裁かれてるみたいじゃないか!」

   テレビのなかで怒ってみせるタレントは少なくないが、小倉は、みのもんたのような、いかにも芝居がかったタイプとは対照的だ。その口調や内容には、なんともテレビ離れしたリアルさがあり、「こういうおっさん、電器屋なんかにいるよなあ」としみじみ思わされる感じだ。それが良いのか悪いのかはわからないが…。

   締めの言葉は「みなさん、騒いでもらいましょうかね」。その際は、この番組の司会者をご参考に。