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「民意」私物化するのは政治家かマスコミか

   この世知辛いご時世、ものごとの相場はだいたい決まってる。上がり続ける物価に上がらない給料。下がり続けるのは内閣支持率。TBS系JNNの世論調査によると、福田内閣の支持率は23.2%で発足以来最低を記録したそうだ。

しっぺ返しをもらいますよ

   「いつも勝手なんすよ(政治家は)」と番組コメンテイターで毎日新聞論説委員の与良正男。「世論調査も、高ければ『支持されてありがとうございます』、下がれば『関係ない』と言い出すワケ」

   もっとも、その手の「民意」の御都合主義的なご利用をしているのは政治家だけではない。このごろ政府・与党に厳しいコメントを発する番組司会のみのもんたにも見いだすことができる。

   「支持と不支持の差を、国会議員は真摯に受け止めなきゃいけない」「民意というものの捉え方を間違えると、ものスゴいしっぺ返しをもらいますよ」

   思い出してみると、安倍前首相の『応援団』を自認し、自任していたみのは、安倍の支持率低下を目の当たりにしても、支持率は関係ない、ウツクシい改革を断固遂行すれば支持率は戻ってくると力説していた。ちなみに安倍と福田の違いはどこから来たのか!? 前者は朝ズバッ!の視聴者(みの談)だった、というのがいまのところ有力な仮説だ。

   まあ、そうした御都合主義には――政治家や司会者だけではなく――多かれ少なかれ、誰でも気づかないうちに陥ってることはあるのだ。報道ワイドで『庶民代表』のみのもんたを見つつ、そう自省することもできる。