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「羞恥心」の存在価値と日本閉鎖社会

   クイズ番組が人気だ。子供からお年寄りまで家族で楽しめる番組だからだろう。ゴールデンタイムにびっしりと並んでいる。

   フジの19時台は、ヘキサゴンIIや日本人テスト、検定ジャポン、IQサプリ、平成教育学院と盛況だ。テレ朝にもガリベンや雑学王、Qさまといった番組がある。いずれも知的好奇心をなでてる、とでもいうつくりだ。

   パターンとしては、おバカキャラに代表される、正解できない芸能人たちを見て、視聴者が優越感を持って楽しむというのが多い。ただ、そういう答えられないキャラを笑って切り捨てるようでいて、ちゃんと存在を認めている。

   ひところのクイズ番組というと、博識な視聴者が参加して正解数を競い合うといったものだった。正解に価値があり、間違うことは残念で格好悪いことだった。しかし、今では間違った答自体が面白いとか、むしろ間違いにスポットを当てている。

   失敗する人の存在を認めているというのは、社会を明るくしていると言えないだろうか。失敗が許されることで視聴者も気軽に参加できる。

   おバカユニット「羞恥心」がすごい人気だけど、彼らだけでなく「出来ない人」たちを否定してはいかんと思う。とんでもない間違いをする人がテレビに出ることができる、となれば、オレも、と元気を出す人がいるかもしれない。いいことだ。

   日本は閉鎖社会で変わったものを排除しようとする傾向がある。しかし、おバカブームは、変わったものがあっていい、変わってていいじゃないか、というメッセージになる。閉鎖社会が変わるきっかけになるといいな、と思う。

      おバカさん クイズで笑われ 大人気