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小倉「なんで今、この時期に?」 小沢代表の秘書逮捕

   <テレビウォッチ>定額給付金どころじゃなくなった。きのう(3月3日)午後、東京地検特捜部が小沢民主党代表の公設第1秘書、大久保隆規容疑者(47)を、準大手ゼネコン西松建設からの政治献金をめぐる政治資金規制法違反容疑で逮捕、小沢事務所などを強制捜査したからだ。

ショックを受けた人は…

   「ショックを受けた人は多かったと思います」と小倉智昭。「世論調査の次の総理にふさわしい人で、小沢さんは麻生さんに25-30ポイント差をつけていたんですから。なんで今、この時期に?と」

   大久保容疑者は小沢代表の側近で、資金管理団体「陸山会」の会計責任者。容疑は、西松建設のOBがつくる2つの政治団体から受けた献金が、「実質西松建設からの献金だったのを知りながら……受けた」というものだ。これはきわどい攻防になる。

   長谷川豊が図解で説明した。2つの政治団体の資金は、西松建設の社員が給与に上乗せして支払われた金額を納入していた。それを陸山会が受けたのは、2つの団体をダミーに使った「トンネル献金」になる。禁止されている「企業から個人への献金」にあたると。

   民主党からは、「いやらしいね。闘わねば」(鳩山幹事長)、「仕組まれた陰謀。手段を選ばず選挙に勝ちたいと」(山岡国対委員長)と当然の反応だ。

   西松建設の裏金作りや政界献金の話は、1月から出ていて、小沢氏との関わりもしきりにいわれていた。しかし、2次補正関連法案が成立するというこの時期になぜ? という疑問はある。

   ジャーナリストの仮野忠男は、「2003年分の献金は、この3月で時効(5年)になる。それに、検察は前社長らから相当なものを得ている可能性がある」という。

   山本周・フジTV報道局次長も、「西松建設との関係では、小沢さんは突出していた。しかし、かなりのものをもってないと、小沢代表に手は出せないから、なにかあるんだろう」

   当の小沢代表は午前9時に党本部に入り、役員会で説明したあと、会見となったのだが、これがなかなか始まらない。ようやく始まったのが9時50分だった。番組終了4分前。

   歯切れのいい人なら、4分もあれば話の骨子くらいはさらっとしゃべるのだが、小沢代表のこと、一息ごとに休みが入り、まわりくどいから、なかなか進まない。なんとか、「献金は政治団体からと認識していた」「この種の問題での逮捕・強制捜査はなかった。異常なやり方で、政治的にも法律的にも不公正な権力の行使だ」といったところで、時間切れ。小倉が声だけで、「この内容は明日またお送りします」と行った直後に、バーンとCMになっちゃった。

   そのあと、小沢代表は、「何ら違反はない。全部オープンにしているのだから、強制捜査を受けるいわれはない」「便宜をはかったなどの事実はない」と、対決姿勢を出したのだが、小倉は「順番が逆だぁ」といいたかったことだろう。

   にしても、この時期に逮捕・強制捜査というのは、相当なものがありそうだ。一方でこのところ、検察のシナリオに首を傾げざるをえないような事例がいくつかある。今回はそのどちらなのか。