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為末大、「カリスマの定義」語る

   侍ハードラーこと陸上の為末大選手が2009年10月1日のブログで、「カリスマの定義」に関しての考えを披露している。

   為末選手が、大阪ガスに入社したときのことだ。1か月間の新人研修の際、先輩社員と交換日記のようなやりとりをした。その時、「為末さんは、カリスマ性は身につける事が可能だと思いますか?」と投げかけられたことがあった。

   これに対して、為末選手は、「パブリックスピーチのようなトレーニングも最近はあります。人をいかに魅了するかという事はトレーニングで身に付ける事が可能でしょう」と書いた覚えがあった。

   一方で、為末選手には大好きな弁護士がいるという。会合の際、彼はご飯を食べているといつの間にか酔っぱらってしまって、会の終わり頃、慌てて支払いを済ませて帰って行くという。ただし、彼は「なんというかとても魅力的なのです」。

   最近もこの弁護士と一緒になることがあって、為末選手は、「不思議な魅力だなあと思って眠っている顔をまじまじと見ました」。すると、目尻や眉間、口元には皺が浮かんでいる。これを見て、こう思った。

「ああ、なるほど。これまでの人生でさぞかし悩んで食いしばって、そして笑ってきたんだろうなあと思いました」

   為末選手はカリスマについて、「きっと生来の魅力、さらに人生で研鑽された履歴、そういうもので身に付いて行くのではないでしょうか。数えきれないほど繰り返される表情で刻まれる皺や顔の骨格の変化は、まさに人生であるように思います」と語る。

   若い頃とは考え方が全く変わってきているようだ。為末選手は、試練に逃げることなく、耐えられ、考えられる人――そんな人こそが、本物のカリスマではないだろうか、と考えている。<テレビウォッチ